很久很久以前,在江户的小石川镇上某个寺庙学校里,有一个为了做和尚而来的叫沢藏司的年轻男子。
沢蔵司はとても頭が良くて、前からいる先輩たちをどんどん追い抜いていきました。
沢藏司头脑聪明,渐渐地追上了以前的前辈们。
そして何年もしないうちに、「沢蔵司は、秀才だ」と、みんなに言われるようになりました。
而且没几年,大家都这样说他:“沢藏司是个才子。”
ところが毎日お寺へ学びに来るのに、沢蔵司がどこに住んでいるのか知っている者は誰もいません。
可是虽然每天都来寺庙学习,却没有人知道沢藏司住在哪里。
和尚さんに聞いても、知らないというのです。
问了师父也说是不知道。
「そう言えばこの前、あいつのあとをつけて行ったが、お寺の裏の森の辺りで見失ってしまったんだ」学校の友人たちはそう言って、首をかしげていました。
“这样一说,以前跟踪过那家伙。在寺庙后面的森林附近就跟丢了。”学校的朋友们这样说着歪着头想了下。
学校の友人たちと同じように、お寺の門前にあるそば屋の主人も沢蔵司の事を不思議に思っていました。
和学校里的朋友一样,寺庙门前一家荞麦店的老板也觉得沢藏司的事不可思议。
沢蔵司は毎晩のようにお店へやって来て、そばを食べたり買って帰ったりするのですが、お店に来るのは決まって誰もお客がいない時なのです。
沢藏司每天晚上都会到店里来,在店里吃荞麦面,或是打包回去,但是一定会在店里没有人的时候才来。
そこでそば屋の主人も、ある夜、ひそかに沢蔵司のあとをつけてみました。
所以荞麦店里的老板有个晚上偷偷地跟踪了沢藏司。
しかし学校の友人の時と同じように、沢蔵司はお寺の裏の森の辺りで姿を消してしまいました。
可是和学校朋友跟踪他时一样,沢藏司在寺庙后面的森林附近就消失了。
「あれ、どこへ行ったんだ?」そば屋の主人はちょうちんを取りに帰ると、沢蔵司が消えたあたりを調べて見ました。
“哎呀,去哪里了?”荞麦店老板去拿了灯笼来,调查了沢藏司消失的附近范围。
すると草むらの中に、そばをつつんであった竹の皮がたくさんすてられていたのです。
然后在草群中看到扔着很多包荞麦用的竹壳。
「なるほど。これでわかった。あの沢蔵司は、この森に住むキツネだ」そば屋の主人は納得すると、お店へ帰って行きました。
“原来如此。这样就明白了。那个沢藏司是住在这个森林里的狐狸啊。”荞麦店的老板知道这个之后就回到店里去了。
すると次の日から、沢蔵司はお寺にもそば屋にも来なくなったのです。
自那天之后,沢藏司就再也没有去过寺庙或是荞麦店。
それから何年かたったある日の事、沢蔵司は突然、お寺の和尚さんをたずねて来ました。
几年之后,有一天,沢藏司突然来拜访寺庙的师父。
そして和尚さんに、「自分はお寺の裏の森に住む二百才の白ギツネです。お坊さんになりたくて、勉強をしていました」と、打ち明けると、白ギツネの姿になって森に消えていったそうです。
而且对和尚坦白道:“我是住在这个寺庙后面森林里的白狐狸,我已经二百岁了。因为想做和尚,所以来这里学习。”之后,就变成白狐狸消失在森林里了。