小学生のころ、私は家族と中国の北方の小さい町に住んでいました。小さくてきれいな川が町を通り、南北に流れていました。
毎日私は友達と一緒にこの川の近くで遊んでいました。絵が大好きな私は時々川の周りの景色を書いていて、将来は画家になりたいと思っていました。美術の時間に私は以前の景色の絵を自分の宿題として先生に出しました。しかし私の絵はいつも70点以下で、将来絵と絶対無縁だ、と先生は言いました。私はがっかりして絵をかくのをやめようと思いました。
一年後、美術の時間に新しい先生に教わりました。この先生は優しくてきれいでした。今日の宿題は何でもかいていいと言いました。何もかきたくなかった私は、以前の絵を出しました。次の美術の時間、私の絵は先生に高く評価されて自分でも信じられませんでした。その後私は一生懸命絵をかきました。時々先生といっしょに川のそばに絵をかきに行きました。
「興味をもつのは一番いいことです。Fさんは将来画家になれますから、ぜひ頑張ってください。」
と先生は言いました。私は喜んで自信を持ちました。
私は先生の顔を見ると以前には絶対ない感じがありました。秋の景色もきれいだったが、先生はもっときれいでした。私は先生が好きでした。そのとき私は小さかったので、自分の気持ちは誰にも言いませんでした。しかしこの気持ちはだんだん強くなりました。小学校を卒業した後の夏休み、この気持ちを先生に言わなければならないと思いました。それで先生の絵をかいて絵の下に
「私は先生のこと大好き。おとなになったら先生の恋人になりたい。」
と書きました。字はできるだけ小さくしました。自分の作品を見て満足しました。次の日、はずかしいことも忘れて、私は絵を持って先生の寮に行きました。ドアをノックするとき、緊張しました。ドアが開いておばあさんが出て来ました。
「C先生いらっしゃいますか。」
私は小さい声で言いました。
「すみません、C先生は南の方に引っ越ししました。何か用事がありますか。」
と言いました。何も答えないで私はすぐ走り出し、川のそばに立って泣きました。
今私は日本に留学しています。この川は今水がありません。それ以来先生のことは全然わかりません。以前のことを思う時、自分でも笑ってしまいます。でも、美しい川ときれいな先生のことは今でも夢に見ます。
教師より
だれかが興味を持って一生懸命やっていることがあったら、暖かく応援する姿勢が大切なのですね。教師の役割について、考えさせられました。