皆様、こんにちは!今日は本当にいいお天気ですね。この間、「ひより」と言う言葉を習いましたが、今日のようなお天気を「いいひより」と言ったらいいでしょうか。
今月で私が日本へ来て八ヶ月になります。日本に到着して電車の駅を出た時ですね、びっくりしました。外国って、自分の国とはずいぶん違うだろうと思っていたのに、始めに目に入ったのはローソンとマクドナルドでした。それだけじゃなくて、目に入るすべての風景が韓国のソウルのある町と似ていました。違うのは車の走る方向と(逆ですね)えーと、あ、顔の黒い金髪の女の人がとりわけ多いのだけでした。
しかし住んでみるとやはり違うところはありました。文化の違いと言ったらいいでしょうか。ここではその一つのエピソードを皆様に話そうと思います。
ある日、バイトが終わって家に帰る途中でした。駅からちょっと行くと小さい道路があります。そこに着いたらまだ赤だったので、信号を待っていました。そばを見回すと私以外にも、何人かいました。もちろん反対側にもですね。ところがそのとき、誰か一人が道路を渡り始めました。そうすると、後から皆渡るじゃないですか。まだ赤なのに・・・。一人で残された私がバカを見た感じでした。
瞬間、ふと国の大学の時、先生から聞いた言葉が浮かんで来ました。「赤信号、皆で渡れば恐くない」もう何年も前のことですが、俳句に関する授業中でした。先生も何の気なしに出したのだと思われますが、なぜかそれに強い印象を受けました。そしてそれがその日の出来事をきっかけにしてよみがえったんです。その日以後も何度か同じことを体験しました。
皆さんには多少耳の痛い話であるかもしれませんが、私にはそれがいわゆる日本人の集団主義を実感させた最初の事件でした。多数の意志が間違った道に向かう時、そしてその力が少数の正しい意志をなくさせる時の危険性は、もう言うまでもないと思います。
誇張が過ぎるんじゃない?と反問する方もいると思われます。確かに日本人は世界中でもルールをよく守ると言われますし・・・。でも私が注目したのは便乗行動と言う傾向です。少なくともそれらしいことが社会に影響を与えたと思います。もしその場所に子供たちがいたとしましょう。彼らは学校で「正しいことは人に流されないで守るべきだ」と教わります。ところが放課後学校を出て道路の前に立つ時、反対の世界にあうかもしれません。皆様、その子たちは、それをどう受け止めるでしょうか。
もちろん、日本人が皆そうだと言うわけではありません。とんでもないですね。この間、日本人の知人とも話し合いましたが、むしろ彼はそんなことを批判するくらいでした。そして日本へ来て今まで、多くの日本人から受けた手厚い気くばりは忘れられません。私は日本と日本人が好きです。ですから今日のこの場所で何か役に立てることを言いたかったんです。何か私が学校の先生みたいになりましたね。
皆様、子供たちはこれからの社会の大黒柱です。彼らが正しい価値観を持ち、守れるために何かを直してみませんか。小さな事でもいいですよ。どうでしょうか。今日からでも横断歩道で、勇気のあるバカになってみるのは。
(韓国、男性)
教師より
地区の外国人弁論大会に参加し、特別審査員賞を受賞したスピーチの原稿です。これを書いてくれた人は、こういう行事に積極的に参加する行動派の学生です。今回もいい経験と思い出を重ねたことでしょう。