日本に来たばかりの時、すごいと言う言葉を私も知らないうちに口から出したことがある。子供から髪の毛が真っ白いおじいさん、おばあさんに至るまで、たくさんの人が自転車に乗って道を走っていたからだ。特に前と後ろに子供まで乗せて走っているおばさんを見た時の驚き。
私は今まで韓国で自転車に乗って道を走ったことがない。それは韓国に住んでいる、特に都市に住んでいる人なら、ほとんどそうだと思う。自転車に乗るためにはわざわざ広場などに行って、運動とか遊びのために乗る人が多い。けっして交通手段ではない。もしソウルの真ん中を自転車で走っている人がいたら、皆一度はその人に目をくれるかも。
ウルの道を歩く時、私はいつもハンカチ越しに呼吸していた覚えがあ。道路を走っている車が原因である。今韓国で車を持ってない人はほとんどない。家は持たなくても車は持つべきだと考えている人が多いからだ。だからいつも道路は渋滞で、約束の時間に遅れても「道が混んで・・・」と言ういいわけはもう通じない。こんでいるのは当たり前のことだからだ。
韓国の交通問題は最悪である。車がふえることによって公害の被害もどんどん深刻になりつつある。もちろん、車に一緒に乗ったり、車の(ナンバープレートの)一番最後の数字と日付が同じだったら、その日は車は使えない、と言う決まりがあるけど、それだけでは今の事態は解決できない。もっと何か要求される。それは国民自らが問題の深刻さを感じて協力することである。
交通が不便な所に行くとか、急ぐとき、車は本当に便利で役に立つ手段である。しかしその便利さにはまってショッピングなどに行くまで使うのはひどいと思う。みんなが一緒にすんでいる社会では私一人だけは大丈夫だと考えがちだが、そういう甘い思考はなるべく早く捨てた方がいい。環境を保つのは他の人ではなく、私自身だからである。
(韓国、女性)
教師より
「自転車の前と後ろに子供を乗せて走ってるおばさん」は、何年か前の私です。知らぬこととは言え、皆さんにカルチャーショックを与えてすみませんでした(^^;)。今そういう人を見るとぞっとしますが、当時はヤンチャ盛りの息子を抱えて、いつ何に興味を引かれて車道に飛び出すかという恐怖にかられ、自転車に乗せて曲芸まがいのことをしていました。