日本に来て一年に近い私は、思いがけないくらい様々な出来事にめぐりあいました。まだ留学生にならない就学生の私、学校に通わない時間には寿司屋でアルバイトをしています。これは学生時代にバイトをした経験がなかった私にとって、初めてのバイトとも言えるでしょう。
日本について何もかもわからない私は、夏学期授業中に先生に日本の各地の花火大会を教えてもらい、バイト先でそういう話をしたのがきっかけで、マネージャーの家の近くに花火を見に連れて行ってもらいました。
日本の夏と言えば、花火です。大人だけではなく、子供まで皆浴衣を着て、うちわを持って、芝生に座って花火を打ち上げる時間を待ちます。言うまでもなく屋台も周りに長蛇の列が並んでいます。食べたり飲んだりして、だんだん人もいっぱいになって、空も暗くなって来ました。
いよいよ花火が打ち上げられて、目の前に大きいのとか小さいのとか続々と夜空に輝きます。一発一発の花火はその町の商店から金額によって提供されたものです。大きければ大きいほど、もっとお金がかかるということです。どんな時、どのような花火を打ち上げるか書いてある予定表も、一軒、一軒、町の家に届いて、花火が咲いた裏にこのようなことがあるのが分かって来ました。そばに座った見も知らぬ人と、花火の姿を評価し、一斉にすばらしいやらきれいやら声を出して、町の人々に溶け込んで、うれしいとしみじみ感じました。
台湾は日本のように特定の時期に花火を打ち上げることはありません。昔お正月を祝うために線香花火などのような花火をしましたけれど、今は安全のため禁止されました。ですから、花火を見たことは、非常にいい思い出になりました。
(台湾、女性)
教師より
夏の花火は外国人に人気が高い風物詩の一つです。私の学校でも毎年花火の予定表を張り出し、学生たちは遠いところまで見に行きます。勉強にアルバイトに、辛いことの方が多い毎日の中で、いい思い出ができて私もうれしいです。