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创造明天的力量(6)

时间: 2021-07-06    进入日语论坛
核心提示: 思えば戦争は何という生活破壊を行ったろう。今日日本の人々は七千万といわれるうちに、婦人の人口比率は三百万多くなっている
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 思えば戦争は何という生活破壊を行ったろう。今日日本の人々は七千万といわれるうちに、婦人の人口比率は三百万多くなっている。戦争によって未亡人になった婦人はいたるところにいる。この婦人たちの生活こそ、男女の新しい意味での社会的な協力ということについて深刻な問題を提出していると思う。社会が封建的であればあるほど妻の境遇も苦しいが、また未亡人の立場は切なく、生きにくい。良人がいる生活の中では、男手一つにしろ何とかなるものが、女世帯となってますます男手がいるとき、そういう協力は自然にへってしまう。それは何と情けないことだろう。未亡人の生活になげられたのは、明朗な社会的な協力というよりも、親族的な配慮であり、さもなければうけるのも苦しいというような異性の好意である場合が多い。若いしっかりした良人を失った女性たちは、こういう経験をとおしてだけでも、どんなに仕事の上での又生活の上でのさっぱりとしてたよりになるほんとの男女の協力を願っているかもしれないと思う。
 家庭の重荷ということばは、いつも婦人の側から激しくいわれる。けれども、今日の日本でどうして男の人もそう感じていないといえるだろう。まったく個人的にまもられ、まったく個人の努力で営まれているわれわれの一つ一つの家庭、しかも戦争の間暴力的な権利でそれをちりぢりばらばらに壊されてしまっていた家庭、それを今日インフレーションの中で再建してゆく努力は、男も女も互にくらべてみれば、決してまさり劣りはないと思う。女の才能がこの社会と家庭生活の事情の中で伸ばされていないことは、男の天質も決して人間らしく伸ばされてはいないことを語っている。才能も殺されている。それに対して女が遺憾に思う気持と、男が遺憾に思っている気持とを互に知りあい信じあうこと、そして遺憾のない人間の生き方が、一つでも殖える可能のある社会条件を自分たちの一生のうちにつくってゆこうとする協力、人間は歴史的な存在であるから、私たちの協力も歴史の課題から抜け出ることはない。世界が連合国憲章をつくって、真から戦争とファシズムに反対し、一つの民族によって隷属させられる条件を否定している現代の歴史の中で、男と女は互の隷属から解放され、人間の仲間としての両性として生きられるように協力しようとしている。男と女を人民という名にくるめてこれまで抑圧してきた歴史を、根柢から新しく喜ばしいものに変えてゆこうとするために人民として協力してゆくのだと思う。

〔一九四七年九月〕


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