その人には3歳の男の子がいました
もともと子供が好きだった僕は3人でよく遊びにでかけるようになりました
出会う度に僕はどんどんその二人を大切に思うようになりました
でも「付き合ってください」の一言がなかなか言えずにいました
付き合う事がすぐ結婚と結びついてしまい、中途半端な気持ちでは言えないと思っていました
だけどその僕のモヤモヤを一瞬で吹き飛ばす事件が起こったのです
ある動物園に行った帰り道、休憩で寄った喫茶店で僕の前に座ったその男の子が僕を見て
「おとうちゃん」と言ったのです
その女性は困った顔でコラコラと言っていましたが、僕はすごく嬉しかった
そこで僕は気付きました、あぁ僕はもうそれを望んでいるんだと、そうなりたいんだなと
その翌日ずっと言えずにいた一言をやっと伝える事ができました
そして1カ月後僕たちは入籍しました
僕はこの男の子といると不思議な感じがします、なぜかずーと前から知っているような
血縁という物よりもっと深い、なにか魂の絆のような
僕はこの子に出会う為に生まれてきたのではないかとさえ思います
うまく表現できないけれど僕たちは紛れもない親子です
今ではその子ももう小学生、弟と妹も生まれ幸せな日々を過ごしております
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