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生きている看板
时间:
2022-09-01
进入日语论坛
核心提示:町まちから、村むらへつづいている往来おうらいの片側かたがわに、一軒けんの小ちいさなペンキ屋やがありました。主人しゅじんと
(单词翻译:双击或拖选)
町
まち
から、
村
むら
へつづいている
往来
おうらい
の
片側
かたがわ
に、一
軒
けん
の
小
ちい
さなペンキ
屋
や
がありました。
主人
しゅじん
というのは、三十二、三の
男
おとこ
であったが、
毎日
まいにち
なにもせずに、ぶらぶらと
日
ひ
を
送
おく
っていました。このあたりの
商店
しょうてん
は、一
度
ど
、かけた
看板
かんばん
は
汚
よご
れて、よくわからなくなるまで、
懸
か
けておくのが
例
れい
であって、めったに、
新
あたら
しくするということはなく、また、
新
あたら
しい
店
みせ
が、そうたくさんできて、
看板
かんばん
を
頼
たの
みにくるということもなかったのです。
「そんなことで、
商売
しょうばい
になりますかな。」といって、ペンキ
屋
や
のことを
近所
きんじょ
でうわさするものもありました。
それも、そのはずであって、いくら、
地方
ちほう
の
小
ちい
さな
町
まち
といっても、
工場
こうじょう
では、
機械
きかい
が
運転
うんてん
をして、
人々
ひとびと
はせっせと
働
はたら
いていたし、またほかの
商店
しょうてん
では、一
銭
せん
二
銭
せん
と
争
あらそ
って、
生活
せいかつ
のためには、
血眼
ちまなこ
になっていたからでした。
ペンキ
屋
や
の
主人
しゅじん
の
兵蔵
へいぞう
は、ぶらぶらとして、
自分
じぶん
の
家
うち
の
戸口
とぐち
を
出
で
たり、はいったりしていました。そして、ぼんやりとするときは、
町
まち
の
方
ほう
をながめ、あるときは、
村
むら
の
方
ほう
をながめて
空想
くうそう
していました。
彼
かれ
が、どんなことを
頭
あたま
の
中
なか
に
思
おも
っているか
知
し
った
人
ひと
はありません。ただ、
彼
かれ
が、こうして、いるうちに、
彼
かれ
を
除
のぞ
いて
世
よ
の
中
なか
は、せっせと
駆
か
け
足
あし
をしていたのであります。
ある
男
おとこ
は、一
日
にち
のうちに、五
円
えん
ばかりもうけました。ある
男
おとこ
はこの一
週間
しゅうかん
の
中
うち
に、
東京
とうきょう
から、
大阪
おおさか
の
方
ほう
までまわってきました。また
町
まち
へ、
旅
たび
から
役者
やくしゃ
がきて
芝居
しばい
を
打
う
って
去
さ
れば、その
間
あいだ
には
質屋
しちや
の
隠居
いんきょ
が
死
し
に、
指物屋
さしものや
の
娘
むすめ
は
嫁
よめ
にいったのであります。けれど、ペンキ
屋
や
の
主人
しゅじん
の
生活
せいかつ
には、
変
か
わりがありませんでした。
「
兵
へい
さん、このごろは、どうですい。」と、
聞
き
くものがいると、
兵蔵
へいぞう
は、にやりと
笑
わら
って、
「あいかわらず、
暇
ひま
です。」と
答
こた
えました。
女房
にょうぼう
は、
質屋
しちや
へ
持
も
ってゆく
品物
しなもの
もつきて、
子供
こども
のものまで
持
も
ってゆきました。
「なにか、ほかの
商売
しょうばい
をすればいいのに、ああ
遊
あそ
んでいては、
困
こま
るのもあたりまえだ……。」と、
近所
きんじょ
のものは、
見
み
るに
見
み
かねて、ささやき
合
あ
ったのです。
しかし、
兵蔵
へいぞう
は、あいかわらず、のんきそうに
暮
く
らしていました。ある
日
ひ
のこと、
女房
にょうぼう
は、
辛棒
しんぼう
がしきれなくなったというふうで、「なにをそうぶらぶらして、
毎日
まいにち
、
考
かんが
えているんですね。
私
わたし
たちは
明日
あした
食
た
べるお
米
こめ
がないじゃありませんか。」と、いいました。
「
好
す
きで
遊
あそ
んでいるんじゃない。
仕事
しごと
がないのだもの、しかたがない。」
彼
かれ
は、こういって、ぶらぶらしていました。そして、
日
ひ
に、
幾度
いくど
ということなく、
戸口
とぐち
を
出
で
たり、はいったりしていました。
ある
日
ひ
のこと、
町
まち
の
菓子屋
かしや
から
使
つか
いがきて、
店
みせ
の
看板
かんばん
を
塗
ぬ
り
換
か
えるから、ひとつ
趣向
しゅこう
を
凝
こ
らして、いいものを
描
か
いてくれと
頼
たの
まれたのです。
その
菓子屋
かしや
というのは、
町
まち
での
老舗
しにせ
でありましたから、
女房
にょうぼう
は
喜
よろこ
んで、
「おまえさん、いいものを
描
か
いて、
評判
ひょうばん
をとってくださいね。そうすれば、また、ほかの
家
うち
でも
頼
たの
みますから……。」と、いいました。
兵蔵
へいぞう
は、にやりと
笑
わら
っただけで、
答
こた
えませんでした。いよいよ
町
まち
の
菓子屋
かしや
へ、
仕事
しごと
に
出
で
かけてゆくと、
「
大将
たいしょう
、きれいな
女
おんな
を
描
か
いてもらいたいと
思
おも
うんだが、すてきな、
美人
びじん
を
描
か
いてくれないか。」と、
菓子屋
かしや
の
番頭
ばんとう
がいいました。
「
美人
びじん
ですか?」と、
兵蔵
へいぞう
は、
問
と
い
返
かえ
した。
「ああ、だれでも
振
ふ
り
向
む
いて
見
み
るようなのをな……。」と、
番頭
ばんとう
はいいました。
「
文字
もじ
も
書
か
くんでしょうね。」
「ああ、
字
じ
も
書
か
かなければ、
看板
かんばん
にならないが、まあ、
絵
え
のほうに
力
ちから
をいれてもらいたいのだ。」
兵蔵
へいぞう
は、しばらく、
考
かんが
えていましたが、
黙
だま
って、そのまま
仕事
しごと
にとりかかりました。
家
うち
で、
留守
るす
をしている
女房
にょうぼう
は、せっかく、
夫
おっと
が
仕事
しごと
にありついたので、どうか、いいものを
描
か
いてきてくれればいい、それが
人
ひと
の
目
め
に
止
と
まって、
評判
ひょうばん
になったら、また、ほかから
頼
たの
みにくるだろう、そうすれば、いままでのように
困
こま
ることもないと、ひたすら、
心
こころ
で
祈
いの
っていました。
また、
近所
きんじょ
のものは、
兵蔵
へいぞう
が、
仕事
しごと
に
出
で
かけたのを
見
み
て、
「
珍
めずら
しいことだ。」と、
話
はなし
をしていました。
兵蔵
へいぞう
は、いつに
変
か
わらぬのんきな
顔
かお
つきをして、しきりに
筆
ふで
を
動
うご
かして、いま
女
おんな
の
頭
あたま
から
描
か
きはじめたところです。
町
まち
の
問屋
とんや
や、
工場
こうじょう
や、
会社
かいしゃ
などでは、
目
め
まぐるしく、
人
ひと
たちが
働
はたら
いている
間
あいだ
に
彼
かれ
は、
鼻唄
はなうた
をうたいながら、さも
楽
たの
しそうに、
美人
びじん
の
姿
すがた
を
描
か
いていました。
番頭
ばんとう
は、二、三
度
ど
、
家
うち
の
外
そと
に
出
で
て、
兵蔵
へいぞう
の
描
か
いている
看板
かんばん
を
仰
あお
ぎましたが、いつまでも
立
た
って
見
み
ていずに、
「なるほどな。」といって、じきに
店
みせ
の
内
うち
へ
引
ひ
っ
込
こ
んでしまいました。
その
日
ひ
の
晩方
ばんがた
には、
美
うつく
しい
女
おんな
の
立
た
ち
姿
すがた
がみごとに
描
か
き
上
あ
がりました。
兵蔵
へいぞう
は、はしごから
降
お
りて、しばらく
道
みち
の
上
うえ
に
立
た
って、
自分
じぶん
の
描
か
いた
絵
え
に
見
み
とれていました。
「ああ、よくできた。
人好
ひとず
きのする
顔
かお
だな。」と、いつしか、そばにきて
立
た
っていた
番頭
ばんとう
が、
感心
かんしん
していったのであります。
兵蔵
へいぞう
は、
仕事
しごと
を
終
お
わって、
道具
どうぐ
を
片
かた
づけて
帰
かえ
りかけた。そして
店
みせ
を
出
で
てから、もう一
度
ど
自分
じぶん
の
描
か
いた
看板
かんばん
を
見返
みかえ
していたが、いつしか
考
かんが
え
込
こ
んで、
地面
じめん
へ
釘
くぎ
づけにされたように、じっとして
動
うご
かなかった。
彼
かれ
は、なんと
思
おも
ったものか、また、
絵
え
の
具
ぐ
を
出
だ
して、はしごへ
上
のぼ
りました。そして、しばらく
筆
ふで
を
使
つか
っていましたが、やっと、それで
満足
まんぞく
したように、
絵
え
をながめて、はしごを
降
お
りると
自分
じぶん
の
家
うち
の
方
ほう
へ
帰
かえ
ってゆきました。そのときは、もう、あたりが、
暗
くら
くなって、
人
ひと
の
顔
かお
が、はっきりわからなかったのでした。
翌日
よくじつ
の
朝
あさ
、
番頭
ばんとう
は、
外
そと
へ
出
で
て、ゆっくり
看板
かんばん
を
見
み
ようとして
仰
あお
ぐと、あっ! と
声
こえ
をたて、
驚
おどろ
きました。
彼
かれ
は、あわてて
家
うち
へはいると、
「おい、みんな
出
で
てみな!」と、
小僧
こぞう
たちにいって、
騒
さわ
ぎました。
それも、そのはずのこと、
看板
かんばん
の
美人
びじん
の
頭
あたま
に、一
本
ぽん
の
小
ちい
さな
角
つの
が
生
は
えていたからです。
「
一晩
ひとばん
の
中
うち
に、
角
つの
が、ひとりでに
生
は
えるわけはない。
看板屋
かんばんや
が、
後
あと
から
描
か
いたに
相違
そうい
ないが、なぜこんなことをしたのだろう。」と、
番頭
ばんとう
はいったのです。
「これから、
看板屋
かんばんや
へいって、
呼
よ
んできて、
描
か
きかえさせなければならん……。」と、
番頭
ばんとう
は
怒
おこ
りました。
このときまで
番頭
ばんとう
の
後
うし
ろに
立
た
って、ものをいわずに、
看板
かんばん
を
見
み
ていた、
菓子屋
かしや
の
主人
しゅじん
は、
「いや、
描
か
きかえさせなくていい。なかなかおもしろいと
思
おも
う。きっと、この
看板
かんばん
は、
世間
せけん
の
評判
ひょうばん
になるだろう。」と、いいました。
はたして、この
看板
かんばん
は、
世間
せけん
のうわさに
上
のぼ
った。
「あれは、
鬼
おに
を
描
か
いたんでしょう。」
「いや、あんな、
美
うつく
しい
鬼
おに
というものは、ありませんよ。やはり、
美人
びじん
を
描
か
いたので、
顔
かお
は、こんなに
美
うつく
しくても、
心
こころ
は、
鬼
おに
だということを
現
あらわ
したものでしょう……。」
「しかし、なかなかあの
角
つの
は、
愛嬌
あいきょう
がありますね。」
「そう、あんなに
顔
かお
の、
美
うつく
しい
鬼
おに
があれば
悪
わる
くありませんな。」
人々
ひとびと
は、
看板
かんばん
の
絵
え
を、さながら
生
い
きている
人間
にんげん
を
批評
ひひょう
するように、とりどりにうわさをしたのでした。
いつのまにか、
菓子屋
かしや
の
看板
かんばん
の
美人
びじん
は、この
町
まち
の
人
ひと
たちの
仲間入
なかまい
りをして、りっぱな
存在
そんざい
になったのであります。
村
むら
の
人
ひと
たちも、
看板
かんばん
を
目標
もくひょう
に、
道筋
みちすじ
などを
語
かた
るようになりました。しかし、これを
描
か
いた
兵蔵
へいぞう
は、それから
転々
てんてん
して、どこへか
移
うつ
っていってしまった。いつしか、
兵蔵
へいぞう
のことは
忘
わす
れられて、だれもいわなくなったけれど、
彼
かれ
の
描
か
いた、
菓子屋
かしや
の
看板
かんばん
はその
後
ご
長
なが
く、ものをいわない
人間
にんげん
のごとく、
生
い
きていて、
町
まち
の
名物
めいぶつ
となっていました。
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