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高い木と子供の話(3)

时间: 2022-11-18    进入日语论坛
核心提示:三ある日ひのこと、友ともだちが、わいわいいいながら、あちらからやってきました。「善ぜんちゃん、君きみなら、とれるよ。地主
(单词翻译:双击或拖选)
 


あるのこと、ともだちが、わいわいいいながら、あちらからやってきました。
ぜんちゃん、きみなら、とれるよ。地主じぬしさんの屋敷やしきのすぎのに、からすがつくったのだ。したからも、よくえる。いってろうや。」
たかいかい。」と、善吉ぜんきちは、いた。
「それは、たかいさ。ぜんちゃんでなければ、だれも、あんなところへのぼれないや。」
こうおだてられると、善吉ぜんきちは、つい、みんなとそこへいってみるになりました。なるほど、すぎばやしうちのいちばんたかうえほうに、からすは、をかけていた。かぜくたびに、えだれて、くろまるかたまりが、よくえたり、またえなくなったりしました。
「あのなかに、からすのがいるよ。ぜんちゃん、のぼってっておいでよ。」
垣根かきねやぶって、はいったら、しかられるからいやだ。」と、善吉ぜんきちは、あたまりました。
「だいじょうぶだ。ここで、ばんをしているから。」
ぜんちゃん、きみは、木登きのぼりがうまいんじゃないか?」
「からすがくると、あたまをつつくだろう。」
「いま、おやがらすは、どこかへいっていないぜ。」
ちょうど、どこからかおやがらすがかえってきました。つづいて、また、一かえってきました。ははがらすと、ちちがらすだったのでありましょう。なか子供こどもは、よろこんで、カア、カア、いていました。
「いま、じきにえさをさがしに、おやがらすがどこかへいくから、そのあいだに、ぜんちゃん、のぼってっておいでよ。」と、子供こどもらは、すすめました。
はたして、しばらくすると、二おやがらすが、いなくなった。善吉ぜんきちは、じっとうえあおいでいたが、垣根かきねのすきからくぐりんで、地主じぬし屋敷やしきにはいると、そのすぎの近寄ちかよって、するするとのはりはじめたのです。
ぜんちゃん、ちないように。」
「だいじょうぶ、ばんをしているから。」
「やかましい。だまっていれよ。」
子供こどもたちは、口々くちぐちに、いっているうちに、善吉ぜんきち姿すがたは、いつしか、いただきたっして、しげったえだなかかくれると、きゅうに、カア、カアと、がらすのけたたましくこえがきこえました。やがて、善吉ぜんきちは、一のまだべないがらすを片手かたてにぎって、すぎのからりてきました。
子供こどもたちは、善吉ぜんきちいて、みんなで、あちらのほう凱歌がいかをあげてゆきました。あとで、おやがらすがかえってきたが、留守るすあいだに、かわいい子供こどもを一、さらわれたとわかると、悲鳴ひめいをあげて大騒おおさわぎをしました。このこえきつけて、何事なにごとによらず、友情深ゆうじょうぶかい、おたがいにたすうからすたちは、どこからともなく、たくさんこのはやしなかあつまってきました。そして、自分じぶんたちのてきは、何者なにものだろう……。つれてゆかれたがらすは、どうなったろうと、あちらにび、こちらにび、わめきたてていました。

 

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