はつゆめ
小川未明
きょうは ことしの はつしあいでした。
「だれを だそうか。」
と、
「
と いいました。
「
と いったのは、とめ
「ヒット、ヒット。」
と、いう こえが おこりました。つづいて、
「ホームラン、ホームラン。」
と、いう こえが おこりました。たまは ぐんぐん のびて、はらっぱの くさむらの
「
「えらいね、
と、とめ
「
と、きまりました。みんなは きょうの しゅくんしゃ
「
と、
「ばんざい。」
と、
「ばんざい。」
と いって、
ばんに、
くると、とめ
「どう したんだい。」
と、
「おはじき して、みんな とられて しまったの。」
と、とめ
「だれに とられたの。」
と、
「しげ
「どこに いる。」
「おみやの まえに あそんで いるよ。」
と、とめ
「ぼくが、かたきを うって あげる。」
「だめよ、
と、とめ
おみやの まえへ いくと、お
「おはじき しようか。」
と、
「おほほ。」
と わらいました。
「ええ、しましょうよ。」
と、しらない
「
と、しげ
「いいよ。」
「とめ
「だれが、なくもんか。」
「おほほ。」
「なにが おかしいんだい。」
「おほほ。」
と、あっちの
「
と、とめ
「ぼく、
「おほほ。」
と、みんなが わらいました。
「いちじゅく、にんじん、ごぼうで、しいたけ、ほい。」
と、
しげ
「ああ、くやしい。」
「また あとで。」
しげ
「とめ
とめ
「どうして
と、とめ
「ぼく、こころの
「わたしも おがむわ。」
と、とめ
この とき、ドンコ、ドンコと あさの おみやの たいこの