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ふるさと(2)

时间: 2022-12-11    进入日语论坛
核心提示:ふたりは、小ちいさな声こえで話はなしをしていたが、ついに、かごの中なかの鳥とりに向むかって、話はなしかけたのです。「どう
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ふたりは、ちいさなこえはなしをしていたが、ついに、かごのなかとりかって、はなしかけたのです。
「どうして、人間にんげんなどにらえられたんですか?」
「みんなそうおもうでしょう。あなたがただって、もうすこしここにいてごらんなさい、いつかわたしのようになってしまいます。わたしはもう、このかごのなかに、二ねんもいます。しばらく仲間なかまこえかなかったのに、今日きょうめずらしくあなたがたのこえいて、自分じぶんも、ついおおきなこえして、おびもうしたのです。」と、かごのとりは、こたえました。
「しかし、人間にんげんは、あなたを大事だいじにしているようじゃありませんか。」
「それは、えさや、みずには、をつけてくれます。ときどきは、あおなどをいれてくれます。しかし、自分じぶんで、ほしいものをままに、さがすというよろこびもなければ、また、自由じゆうというものもありません。あのように、そらんだ、わたしつばさは、もうようがなくなってしまいました。」
ままにんでいるわたしたちには、自由じゆうのありがたみが、ほんとうにわかりませんが、こちらは、いろいろのはながあり、それに、あたたかで、いいところではありませんか。」
「いいえ、あのかぜさむい、そらあおい、きたのふるさとが、いちばんいいところです。人間にんげんは、器械きかいっています。それを使つかって、んでいるとりをうつこともできれば、また、たくみな方法ほうほう生擒いけどりにすることもできます。あなたがたも、はやく、つからないうちに、おかえりなさい。」と、かごのとりは、いいました。
「どうかして、そのかごのなかから、すことはできませんか……。」と、ふたりは、あわれなとりにささやいたのであります。
かごのとりは、うらめしそうに、こちらをていたが、
しても、わたしには、もはや、あのやますだけのちからがありません。それより、あなたたちは、はやく、ふるさとへおかえりなさい。なつになると、このくには、とてもあついのです。」と、いいました。
小鳥ことりは、なるほどとかんがえました。そして、きゅうに、ふるさとがなつかしまれたのであります。それから、まもなく、ふるさとをしてかえりました。ふたりは、きたときのように、途中とちゅういくたびもにとまってやすみました。
「あのくににすんだにしても、みんな生擒いけどりにされたり、ころされたりするものばかりでもないだろう。」と、ひとりがいいますと、
うつくしいはなくところや、にぎやかなところにばかり、わたしたちの幸福こうふくがあるとおもったのが、まちがっていたのだ。やはり、平和へいわで、自由じゆうらせるところが、いちばんいいのだ。」と、ひとりがこたえました。
ふるさとにかえると、すっかりはるになっていて、きよらかな、かおりのたかい、はなが、みなみくにほど、種類しゅるいはたくさんなかったけれど、やまや、はやしに、いて、谷川たにがわみずが、ほがらかにささやいていました。としとったとりたちは、ふたりのかえったのをよろこびました。そして、ふたりは、むかし生活せいかつかえったが、ときどきみなみほうそらをながめて、あのそらしたにいる不幸ふこう仲間なかまうえかんがえたのでした。
 
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