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弘仁・貞観文化

时间: 2015-10-26    进入日语论坛
核心提示:奈良時代末期には寺院勢力が強大化し、貴族との勢力争いが起きて政治が混乱した。桓武〈かんむ〉天皇は政治の建て直しを図り、78
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奈良時代末期には寺院勢力が強大化し、貴族との勢力争いが起きて政治が混乱した。桓武〈かんむ〉天皇は政治の建て直しを図り、784年に長岡京〈ながおかきょう〉、次いで794年に平安京〈へいあんきょう〉に都を遷〈うつ〉した。以後、鎌倉幕府〈かまくらばくふ〉成立までの約四百年間を平安時代という。
 
A 弘仁・貞観文化〈こうにん・じょうがんぶんか〉(794~9世紀末頃)
平安遷都から遣唐使が廃止(894年)される頃までの文化を弘仁・貞観文化という。律令制度再建のため、唐の文化が熱心に輸入されたので、晩唐文化の影響が強まり、漢文学や密教〈みっきょう〉が盛んになった。一方、藤原氏が天皇の外戚〈がいせき〉となり、他の有力貴族を排斥〈はいせき〉して勢力を拡大していく。土地の開墾〈かいこん〉も進んだが、貴族・寺社・地方豪族による荘園〈しょうえん・私有地〉も多くなり、律令制の基礎となる公地公民制が崩れていった。
 
ア 平安仏教
平安遷都直後に唐に留学した最澄〈さいちょう・762~822〉・空海〈くうかい・774~835〉によって天台宗・真言宗が伝えられる。共に信仰を中心として結成された宗派〈しゅうは〉的教団であり、山中での修行〈しゅぎょう〉を重視し、密教〈みっきょう〉としての性格を持つ。
 密教:顕教〈けんきょう〉(釈迦の教えを経典から学び修行して悟りをめざす)に対して、秘密の呪法〈じゅほう〉によって仏(大日如来〈だいにちにょらい〉)と一体化し、悟りを開こうとするもの。
①真言宗:空海が唐の恵果〈けいか〉から密教を学び、京都の教王護国寺〈きょうおうごこくじ・東寺〉で創始する。東密〈とうみつ〉とも呼ばれる。その後、空海は高野山〈こうやさん〉に金剛峰寺〈こんごうぶじ〉を創立し、また、綜芸種智院〈しゅげいしゅちいん〉という私立学校を設立し、庶民の子弟を教育した。
空海は宇宙の諸現象はすべて大日如来の現れだとして、修行によって即身成仏〈そくしんじょうぶつ・仏と合一し、生きた身のままで仏になる〉を目ざした。著書に『三教指帰』〈さんごうしいき・797〉・『十住心論』〈じゅうじゅうしんろん・830〉等がある。
②天台宗:隋の智顗〈ちぎ〉が創始し、法華経〈ほけきょう〉を根本経典とする。最澄が比叡山〈ひえいざん〉に延暦寺〈えんりゃくじ〉を創建して日本における始祖となる。
最澄は天台と共に戒律・禅・密教も取り入れる。すべての人は仏になる種(仏性)を持ち、成仏することができると主張(一切衆生悉有仏性、一切衆生悉皆成仏)し、旧仏教を批判する。また、『山家学生式〈さんけがくしょうしき・天台宗の修行規定を示す〉』『顕戒論』を著〈あらわ〉して、それまでの戒律〈かいりつ〉に対し、規定の緩やかな大乗戒〈だいじょうかい〉を主張し、比叡山に大乗戒壇を設立する運動を起こした。大乗戒壇は死後の822年に実現し、以後、延暦寺が日本の仏教・学問の中心となる。
最澄の後、円仁〈えんにん・延暦寺を拠点とする・794~864〉・円珍〈えんちん・園城寺を拠点とする・814~891〉らによって密教的性格が強まり、台密〈たいみつ〉と呼ばれる。
③天台宗も真言宗も密教的性格によって、呪術的な加持祈祷〈かじきとう〉を重視したので、貴族の現世利益〈げんぜりやく・信仰によって受けるこの世の幸福〉のための祈祷〈きとう〉が主な仕事となって、貴族の保護を受けた。また、山中での修行を重視したので、平安末期には日本古来の山岳信仰と結びついて修験道〈しゅげんどう〉が生まれた。
 修験道:日本古来の山岳信仰が密教などと結びついて独自の修行方法や教理を持つようになった宗教。山中に入って難行〈なんぎょう〉・苦行〈くぎょう〉により、即身成仏と呪力の修得をめざす。天台系の本山派と真言系の当山派に分かれる。修行者を山伏〈やまぶし〉という。
④神仏習合:日本古来の神祇〈じんぎ〉信仰と、仏教が混交して生じた現象のことで、八世紀から発展する。神宮寺〈じんぐうじ・神社の中の寺院〉の造営や、寺院の境内〈けいだい〉に鎮守〈ちんじゅ・守護神〉を祭ることが行われる。神は迷える存在であり、仏の救済を必要とするという考え方や、神は仏法を守護するという考え方による。
 
イ 美術
密教の影響を受け、神秘的傾向が強まる。
①建築:密教寺院が山間に建てられるようになり、地形に応じた伽藍〈がらん〉配置〈はいち〉をとる。室生寺金堂〈むろうじこんどう〉・室生寺五重塔〈むろうじごじゅうのとう〉
②彫刻:木彫像〈もくちょうぞう〉が主となる。
五大明王像(教王護国寺講堂〈きょうおうごこくじこうどう〉)
観心寺如意輪観音像〈かんしんじにょいりんかんのんぞう〉
室生寺弥勒堂釈迦如来像〈むろうじみろくどうしゃかにょらいぞう〉・神護寺薬師如来像〈じんごじやくしにょらいぞう〉・法華寺十一面観音像〈ほっけじじゅういちめんかんのんぞう〉
薬師寺僧形八幡神像〈やくしじそうぎょうはちまんしんぞう〉→神仏習合の影響を示す。
③絵画
曼荼羅〈まんだら〉:大日如来〈だいにちにょうらい〉を中心とした仏・菩薩・神を一定のわくの中に配置して描き、密教の世界観を示したもの。神護寺両界曼荼羅・教王護国寺両界曼荼羅
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