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はちの巣(2)

时间: 2022-12-04    进入日语论坛
核心提示:ポチはみんなのすがたを見みると、とんできました。そして、いきなり勇いさむちゃんにとびついて勇いさむちゃんの顔かおをなめた
(单词翻译:双击或拖选)
 
ポチはみんなのすがたをると、とんできました。そして、いきなりいさむちゃんにとびついていさむちゃんのかおをなめたりしました。
はらっぱへいくと、ほかにも子供こどもたちがいて、きちきちばったをっていました。また、ほかのおんなは、じゅずだまってくびかざりなどをつくっていました。
わたし、じゅずだまがほしいの。いさむちゃんとってくれない?」と、光子みつこさんがいさむちゃんのいるところへきて、いいました。
いさむちゃんはきちきちばったをらえて、ゆびのあいだにはさんでいました。
光子みつこさん、じゅずだまがほしいの? たくさんってあげるから、こんどタマをいじらせてくれる?」と、ききました。
光子みつこさんは、いさむちゃんがねこをいじるのはしつこくてかわいそうだけれど、いじめるのではないから、「うん。」といって、承諾しょうだくしました。
「じゃ、このきちきちっていておくれ。」といって、ばったを光子みつこさんにわたして、自分じぶんくさむらのなかにはいりました。
ポチが、まっさきになってとびこみました。
光子みつこさんは、こちらにぼんやりとって、いさむちゃんがじゅずだまくきってくるのをっていました。としちゃんやよしさんは、あちらでまりぶつけをしていました。あおうみのようなそらには、しろくもがほかけぶねはしるようにうごいていました。
このときです。
「あいた!」と、ふいにいさむちゃんのさけぶこえがしました。
「どうしたの?」と、光子みつこさんは顔色かおいろをかえて、自分じぶんくさむらのなかにかけよろうとしました。いさむちゃんは片手かたてにじゅずだまくきをにぎり、片手かたてでほおをおさえてかんばかりにしててきました。
「はちにさされた!」といって、からなみだをしました。
「はちに?」
光子みつこさんは、わるかったとおもいました。
いさむちゃん、かんにんしてね。」といって、光子みつこさんはわびました。
自分じぶんがじゅずだまってくれとたのまなければ、いさむちゃんは、はちになんかさされなくてもすんだのだとおもったからです。いさむちゃんは、じゅずだまのなっているえだ光子みつこさんにわたすと、きちきちばったをうけって、
「おかあさんに、おくすりをつけてもらうから。」といって、はしっておうちへかえってしまいました。
光子みつこさんは、きゅうにつまらなくなって、じゅずだまえだをひきずるようにしておうちへかえりました。じゅずだまは、銀色ぎんいろに、むらさきいろに、さながら宝石ほうせきのようにひかっていました。
うちへかえってから、うめのはちをると、ひとりぽっちでをつくっていたはちとおなじなはちがいさむちゃんをさしたのだとおもうと、きゅうに、はちにたいする同情どうじょうがうすくなったけれど、また、そのしおらしいすがたをると、
「おうちのはちは、かわいそうなのよ。」と、ひとりごとをして、光子みつこさんはそのはちをまもっていました。
「これは、きっと、おかあさんばちにちがいないわ。」とおもうと、光子みつこさんのなかからしぜんにあついなみだがこぼれおちたのです。
二、三にちたって、いさむちゃんは木戸口きどぐちから、「光子みつこさん!」といって、あそびにきました。
まだ、ほおがいくらかはれていました。そのうちに、いさむちゃんはうめのはちのつけました。
「あ、はちがをかけているよ。」といって、いさむちゃんはうめあげながらちいさなふとゆびでさしました。
光子みつこさんは、むねがどきどきしました。「さあ、たいへんだ!」とおもったからです。このあいだのいかりもあって、いさむちゃんはきっと、このはちのるにちがいないとおもいましたから、光子みつこさんがおどろいたのもむりはなかったのです。はたして、いさむちゃんはあたりをまわして、なにかぼうがないかとさがしていました。
「ねえ、いさむちゃん、このはちは、ひとりぽっちでかわいそうなのよ。」と、光子みつこさんはあわれっぽいこえで、いいました。
「ひとりぽっちなの?」と、いさむちゃんは、ふしぎそうにききかえしました。
「え、そうなの。二ひきでいたのが、一ぴきいくらっても、もうかえってこないの。」と、光子みつこさんはこたえました。
「ほんとう、どうしたんだろうな。」と、いさむちゃんはをまるくしました。
「いたずらっころされたのか、わるいくものにかかったんだろうって、おかあさんがおっしゃってよ。」
いさむちゃんはなんとおもったか、だまって、たった一ぴきまっているのをていましたが、
「かわいそうにね。」といって、きゅうに、はちをいたわるようにながめていました。
「まあ、よかった! やはりいさむちゃんはやさしい。」と、光子みつこさんはこころなかおもいました。
いさむちゃん、あんまりタマをいじめちゃいやよ。」といって、光子みつこさんはおくからねこをだいてきました。
いさむちゃんは、にこにこして両手りょうてしていました。
 
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