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僕が大きくなるまで_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网

时间: 2024-10-24    作者: destoon    进入日语论坛
核心提示:僕が大きくなるまで小川未明小学校しょうがっこうにいる時分じぶんのことでした。ある朝あさの時間じかんは、算術さんじゅつであ
(单词翻译:双击或拖选)
 
正しょうちゃんは、またボールをなくしてしかられると思おもったけれど、
「みんなで遊あそんだのだもの、そんなことしなくてもいいよ。お母かあさんに買かってもらうから。」と、いいました。
「僕ぼく、たのんで入いれてもらったのだから。」と、いいますので、太郎たろうさんが、
「じゃ、正しょうちゃん、それでいいじゃないか。」と、いいました。
四人にんは学校がっこうの前まえへいって、お店みせでボールを買かいました。正しょうちゃんが、
「また、ボールをやらない?」というと、誠まことさんも太郎たろうさんも賛成さんせいしましたが、少年しょうねんはお使つかいにきたのでもうかえらなければならないといいました。
「さようなら!」
「また、おいでよ。」
少年しょうねんは三人にんとわかれて、さっさといってしまいました。正しょうちゃんは、少年しょうねんの買かってくれた新あたらしいボールを見みて、なんだかいい気持きもちはしなかったのです。
「気きのどくなことをしたな。どうしても買かってもらわなければよかったのに。」と、心こころのうちで思おもいました。
正しょうちゃんは家うちにかえると、お母かあさんにそのボールを見みせて今日きょうの話はなしをしました。
「どこの坊ぼっちゃんですか?」と、お母かあさんはおききになりました。
「僕ぼく、知しらない。」と、正しょうちゃんが答こたえると、
「これから、そんなときは、いいと、ことわるものですよ。」と、お母かあさんはおっしゃいました。

あくる日ひ、正しょうちゃんは花子はなこさんと原はらっぱで遊あそんでいました。
「正しょうちゃん、ここへきてごらんなさい。ありがなにかはこんでてよ。」と、花子はなこさんがよびました。
正しょうちゃんが走はしっていくと、かわいらしい小ちいちゃなありのむれが、なにかくわえて、列れつをつくって走はしっているのです。
「花子はなこさん、もう冬ふゆのおしたくで、いっしょうけんめいなんだよ。」
だんだんとつながり進すすんでいくありのむれを、二人ふたりは足あしずりして追おっていくうちに、正しょうちゃんは昨日きのうなくしたボールが、枯かれ草くさの中なかにかくれているのを見みつけました。
「ボールがあった!」
正しょうちゃんはよろこびの声こえを、あげました。そして、なつかしい自分じぶんのボールをにぎって、しばらくぼんやりとしていました。
「どうしたの、正しょうちゃん? なくしたボールが見みつかったの?」
「僕ぼく、なくなったと思おもっていたら、あったのだよ。あの子こに弁償べんしょうしてもらって、どうしようかなあ。」と、正しょうちゃんはポケットからもう一つのボールを出だして考かんがえていました。
「誠まことさん? 太郎たろうさん?」
「知しらない、あっちの子こだよ。」
「きのう? 太郎たろうさんくらいの子こでしょ?」
「そうだよ。」
「牛込うしごめの兄にいさんだわ。正しょうちゃんたちがボールをしていると私わたしがいったら、兄にいさんはとんでいったわ。」と、花子はなこさんがいいました。
「じゃ、このボール、兄にいさんにかえしておくれ。」
「こんどきたら、かえしてあげるわ。」
正しょうちゃんは花子はなこさんに、少年しょうねんの買かってくれたボールをわたすと、気きもちがらくらくとしました。
そして、自分じぶんのボールを力ちからいっぱい空そらに向むかって高たかく投なげあげたり、受うけたりして、遊あそんだのであります。
 
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