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花の咲く前(5)

时间: 2022-12-05    进入日语论坛
核心提示:五がんこの叔父おじさんが、たいそう機嫌きげんがよくジャックの頭あたまをなでています。そのそばに紫色むらさきいろの長ながい
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がんこの叔父おじさんが、たいそう機嫌きげんがよくジャックのあたまをなでています。そのそばに紫色むらさきいろながいたもとの着物きものをきたみつさんがって、わらっていました。あちらで、拍子木ひょうしぎおとがすると、としちゃんや、しょうちゃんが、
紙芝居かみしばいのおじさんがきたよ。」と、していきました。
幸吉こうきちは、自分じぶんもいこうかとおもったとき、ふいにガタンとからだれたので、ねむりからめたのです。かれは、田舎いなかきの汽車きしゃって、ゆめていたのでした。
昨夜さくや叔父おじさんが、荷物にもつって、停車場ていしゃじょうまでおくってくれました。けると、汽車きしゃは、広々ひろびろとした平野へいやなかはしっていました。車中しゃちゅうには、ねむそうなかおをしたおとこおんなっていました。まどからそとると、あたりの田圃たんぼや、雑木林ぞうきばやしは、まだ冬枯ふゆがれのしたままであって、すこしもはる気分きぶんただよっていなかったのです。山々やまやまには、ゆきしろひかっていました。汽車きしゃは、だんだんそのやまほうちかづいていきました。そして、あるえきいたときに、幸吉こうきちは、いままでってきた汽車きしゃわかれて、ほかの客車きゃくしゃえなければならなかったのです。これから自分じぶんせてゆく汽車きしゃは、もうちゃんとあちらでっていました。かたち旧式きゅうしきいろふるびていました。幸吉こうきちは、自分じぶんがだんだんみやこからはなれてゆくという、さびしいがしました。
その晩方ばんがたかれは、故郷こきょうまれたうちかえったのです。そして、幾年いくねんぶりかで、おかあさんのそばにとこいてもらってることができました。夜中よなかをさまして、小便しょうべんきました。
かれは、けて戸口とぐちると、あおざめた星晴ほしばれのしたそらは、わすれていた、なつかしいおさな物語ものがたりをしてくれますので、しばらくその昔語むかしがたりにききとれて、じっとをみはっていると、とおくで、
「ウオー、ワン、ワン。」といういぬのほえごえがしました。
「ジャックだ!」
幸吉こうきちは、こうさけんだものの、ジャックのこえが、こんなところまできこえるはずのないことをさとりました。かれは、きたいような気持きもちがしました。ただ、あのとき、ジャックをたすけてやってよかったとひとこころなか満足まんぞくして、またとこはいってねむりました。
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