最近の旅行ブームを見ていると、日本人にもやっと人生を楽しむ「ゆとり」が出てきたなとうれしく思う。だが、その旅行の中身をよく見てみると、例えば欧米人の(1)それとは違っているようだ。
夏休みなど、長期の休暇をとって、海に山に、それぞれが自分の時間を大切に過ごす(2)彼らと違って、われわれの旅行は、やはり日常生活の枠から一歩も踏み出してはいない。旅行会社の作ったプログラムが(3)はないが、もう少し、自分がどうしたいのか、何がしたいのかをはっきりとさせたらいい。そして、胸がわくわく、どきどきするような旅行、日常生活の中では味わうことのできない旅行をしてほしいと思う。旅行会社の作ってくれるプログラムは確かに経済的だろうが、もっと自分たちが心の豊かさを感じられるような旅行をしてほしいと思うのである。
最近は長期休暇の取れる企業も現れてきたが、現実には会社生活の範囲から抜け出せないものがまだ多い。旅行していても、まだ頭の中の(4)に会社の仕事のことが残っているのだ。われわれ一人一人が、本当に人生を楽しむ「ゆとり」をもてるのは、いったいいつのことだろうか。
1.(1)「それ」は何を指しているか。
A人生 Bゆとり C旅行ブーム D旅行の中身
2.(2)「彼ら」とはだれのことを指しているか。
A日本人 B欧米人 C会社員 D旅行者
3.(3)に入る言葉はどれか。
Aところ Bこころ Cつもり Dばかり
4.(4)にはいる言葉はどれか。
Aどこ Bどこか Cどこで Dどこも
5.この文章の内容と合っているものはどれか
A日本では、旅行会社のせいで、旅行がおもしろくない。
B日本人は欧米人より仕事がすきだ。
C日本人はすっかり人生を楽しむ「ゆとり」を持つことができた。
D日本人は会社生活が中心なので、人生を楽しむ「ゆとり」はないのが普通である。