16世紀、ガリレオが地動説を唱えて人間の常識を覆した時代に同時代の天文学者ケプラーは太陽系をめぐる惑星の動きを楽譜に表した。かつて、地上の人間は誰でもこの天上の音なき音楽を鑑賞し得たのであろう。人工衛星を打ち上げた現代人は、この音楽を都会で聞き味わうことはできなくなった。その代償を求めて、人々は騒音と人工の光に満ちた都会を離れ、静かに流れる時間と大自然の囁きを聞きに、自然の中に出かけていく。その余裕すらない人々は鉢植えの土の香りを嗅ぎ、仕事の合間に空を仰いで自分を慰めるしかない。
1、なぜ現代人はこの「天上の音楽」が聞けなくなったのか
都会の騒音と明るすぎる照明のため
都会を離れ、自然の中に出かけて行くから
人工衛星を打ち上げて科学的に考えすぎるため
音楽に対する考え方が変わったため
2、下線部の「大自然の囁き」とはどんなものか、最も近いものを選べ
自然がこっそり人間に語っているように思えること
自然の雄大さ?美しさ
自然の中で動物や植物が生活していること
自然の中で聞こえるほんの小さな声
3、余裕の読み方はどれ
よゆ
よゆう