あんまり情けをかけると、それを当てにして怠け者になってしまう、だから情けはかけるな、ということなのだそうだ。
この解釈があながち間違っているとは言えないのが、時代性というものだ。現代は食べるに困るというような人がいなくなってしまった。どうしても助けなければならないような人がいない。いるとすれば多くはその人自身の問題。怠けて働かなかったり、選り好みをしていて仕事をしていなかったり。そんな人に情けをかけたらたしかに甘えるだけかもしれない。
言葉の意味は時代を反映する。
1、「情けは人のためならず」という諺の現在の解釈に合っているのはどれか。
①自分が困っているときは人に甘えたほうがいい。人はみんな問題があり、助け合って生きているのだから。
②困っている人を見たら助けてあげよう。自分が困ったときに誰かが助けてくれるかもしれないから。
③困っている人を見ても助けないほうがいい。その人が他人に頼って怠けるようになると困るから。
④困っている人を見たら助けてあげよう。その人が後で必ず自分に親切にしてくれるから。
2、「情けは人のためならず」という諺の解釈が変わったのはなぜか。
①怠けて働かない人が少なくなったから。
②昔より人を助ける親切な人が増えたから。
③日本人でも日本語が通じない人が増えたから。
④昔のように助けを必要とする人はいなくなったから。
3、筆者の言いたいことはどれか。
①言葉の解釈は時代とともに変わるようだ。
②言葉の解釈はもともと使う人によって違うものだ。
③古い時代の言葉の意味が現代に正しく伝えられないのは残念だ。
④現代は人々が豊かになって、情けの意味が分からなくなっている。