むしろ、最近は情報が溢れかえっている時代ですから、よけいなデータを覚えていることのデメリットを意識したほうがいいと思います。特に将棋の場合、日進月歩の進化を遂げていますから、昔の定跡や棋譜をいくら覚えていても、かえってそれに足を取られてミスをしかねません。過去の定跡などにこだわっていると、新しい発想ができなくなるという難点もあります。
パソコンにも「ゴミ箱」というのがあって、要らなくなったデータを捨てるようになっていますが、コンピュータにも容量があるように、人間の頭脳にも容量があるわけですから、( )。逆によけいな情報をいつまでも覚えていたのでは、新しいことが覚えられなくなってしまいます。
(河合準雄「無為の力」による)
1、「よけいなデータを覚えていることのデメリット」は何か。
①役に立たない情報を覚えていても、参考にならない。
②過去に蓄えた膨大な情報を活用することができない。
③過去の失敗を引きずって、前向きに行動することができない。
④古い知識にとらわれて、時代の進歩に合う考えができなくなる。
2、( )の中に入れる言葉として、正しいのはどれか。
①新しい情報を吸収したほうがいい
②過去のデータは消したほうがいい
③よけいな情報は捨てていったほうがいい
④今までのデータを保存しておいたほうがいい
3、筆者は「忘れること」について、どう考えているか。
①よくないことを忘れると、前向きな気持ちになり、新しくスタートできる。
②齢を取るにつれて記憶力が自然に衰えていくから、悩んでもしかたがない。
③人間の脳の容量は限られているので、要らない情報は忘れていくことも重要だ。
④変化の激しい社会において過去の情報は頼りにならないので、早く忘れたほうがいい。