見も知らぬ「地球外知的生命」とも交流したい。そんな願いを載せて宇宙空間を飛び続けている探査機もある。30年以上前に地球を飛び立った「ボイジャー」1号と②号だ。搭載された金色のレコードには、地球上の生命や文化を紹介する音や画像が収録されている。波の音、雷、鳥の歌や象の鳴き声。母親と乳飲み子の写真、イルカ、子供たちのいる学校の教室。日本の尺八の演奏や各国のあいさつもある。天文学者のカール・セーガンが委員長を務めた委員会が選んだ伝言だ。
ボイジャーは地球から百数十億キロ離れ、深宇宙を旅している。それでも地球外知的生命を期待するのは早すぎる。白髭さんの手紙は本人の手に戻ったが、ボイジャーの伝言への返事を受け取ることができるのは遠い未来の人類だ。
スイスのダボス会議では福田康夫首相が温暖化対策を強調した。温暖化への取り組みは人類と地球の未来を左右する一つの鍵だ。知的生命が金色のレコードを受け取った時、そこに見る生命や文化が消え果てているとすればなんだかさびしい話である。
(「見も知らぬ人と交流したい」2008年1月27日付け毎日新聞「余禄」による)
1、「すてきな話」とは何か。
①速い未来、「地球外知的生命」からボイジャーの伝言への返事を受け取ることができるだろうという話。
②「ボイジャー」号が金色のレコードを載せて宇宙空間を飛び続けているという話。
③白髭さんが風船につけて飛ばした手紙が海から戻ってきたという話。
④白髭さんが瓶に入れて海に流した手紙が15年ぶりに戻ってきたという話。
2、白髭さんの話とボイジャー号の共通点は何か。
①自分の存在を他に知らせたいという挑戦的な考えに基づいている点。
②気晴らしをしたいという考えに基づいている点。
③見知らぬ世界に対する好奇心に基づいておる点。
④風船や探査機の性能を試してみたいという好奇心に基づいている点。
3、この文章で筆者が言いたいことは何か。
①地球外知的生命の渡来に捕らえて、温暖化対策に力を入れるべきだ。
②地球外知的生命と積極的に交流すべきだ。
③ダボス会議は福田首相の温暖化対策について前向きに考えるべきだ。
④未来の人類のためにも温暖化対策に力を入れるべきだ。