携帯電話の契約金社を変えても、これまで通りの電話番号が使えるという「番号ポータビリティ―(持ち運び)制度」が始まった。
新しい客を獲得するチャンスと見る各社は、新機種を大量に投入したり、海外旅行などの懸賞を出したりと、商戦に熱が入っている。
番号が変わらないといっても、メールアドレスなどは引き継げない。会社を移れば解約料や新規契約料で5千円ほど取られる。利用者には不満も残るが、契約先を選びなおせる利点は無視できない。
これまでは、番号が変えられないために、一度契約するとその会社に囲い込まれてしまいがちだった。そうした壁を低くしたことで各社の緊張感が高まり、サービスや料金の競争を通じて利用者全体に恩恵が及ぶことが期待される。
(朝日新聞2006年10月25日)
B:
携帯電話の番号ボータビりてぃ―(MNP)制度が24日から始まる。電話番号を変えずに、契約している携帯電話業者(キャリア)を自由に変更できるサービスだ。
サービス内容の違いなどから、他社端末に乗り換えたくとも、番号変更で躊躇していた利用者にとっては、確かに朗報である。
キャリア側にとっても、魅力あるサービスの展開次第で市場勢力図が塗り替わる可能性がある。これを機に、携帯市場の競争にさらに拍車がかかるのは間違いないだろう。
(産経新聞2006年10月23日)
1、AとBのどちらの記事にも触れられている内容はどれか。
①各社が新機種を大量に投入し、海外旅行などの懸賞を出しているということ。
②各社のサービス競争を通じて、利用者全体に恩恵が望まれるということ。
③他社端末に乗り換えた時の、解約料や新規契約料について。
④携帯会社同士のサービス競争が加速するであろうということ。
2、番号ポータビリティ制度について述べた内容として正しいのはどれか。
①番号ポータビリティ制度の内容について、A記事には説明されているが、B記事には説明されていない。
②番号ポータビリティ制度の日程について、A記事には具体的に示されていないが、B記事には具体的な日付が書いてある。
③利用者の不満について、A記事では触れていないが、B記事では詳しく触れている。
④番号ポータビリティ制度の利点について、A記事では携帯電話業者の立場で説明しているが、B記事では利用者の立場で説明している。
3、番号ポータビリティ制度についてAの筆者とBの筆者はどのような立場をとっているか。
①Aは賛成しているが、Bは批判的である。
②Aは批判的であるが、Bは賛成している。
③AもBも、ともに賛成している。
④AもBも、ともに批判的である。