私にとっては往復二時間ほど費やす満員電車の中が、自分に戻る絶好のチャンスだ。多くの人は満員電車が苦痛だというが、私はあまり苦痛にならない。電話は来ないし、人は話しかけないし、ゆっくりと自分のことを考えて、これから何をしたいのか、自分ありの計画を練ったりする。
「孤独」という言葉から孤立感を連想する人が多い。しかし、「孤独」と「孤立」は少し違う。「孤独」には人生から切り離されたという寂しさがない。「孤立」には他人から拒否されて独りぼっちという寂しさが付きまとう。私が言うのは前者のほうである。
また、「( A )」は自分をゆっくり取り戻せるので、人恋しさも出てきて、人と交わることが楽しくなっていく。いつでもどこでも年中人と交わっていたら、人と付き合うのがいやになる。適度に( B )の時間を持つことは非常に大事なことである。
問1 「あまり苦痛にならない」のはなぜか。
1 電車の中では「孤独」になれるから 2 電車の中では「孤立」するから
3 人と一緒にいると安心するから 4 ほかの人が苦しそうだから
問2 筆者が考える、人との上手な付き合いからはどれか
1 どんなときでも、人と交わるようにする 2 どんなときでも、人と交わらないで自分の時間を大切にする
3.自分の気分がいいときに、人と交わる 4.人と交わらない時間も作って、大切にする
問3 (A)と(B)に入る言葉のくみあわせはどれか
1 孤独 孤独 2 孤独 孤立 3 孤立 孤独 4 孤立 孤立