春が来て、自然がふたたびいろいろな色を見せるようになると、君はうれしいですか?(注1)ライラックは紫色に輝き、タンポポは黄色の花を咲かせます。でも木々についている葉っぱだけは緑色です。どこを向いても緑色です。
なぜ他の色にならないのでしょうか?実は葉っぱはもっと重要なことを行っているので、そのために緑色が必要なんです。(1)この緑色(葉緑素と言います)があるから、木や草は生きていられるし、大きくなることができるのです。そしてこの緑色があるから、新しい木や草が地面の中から出てくることができるのです。しかも木や草が他の生き物を食べなくてすむのも、この緑色のおかげなのです。
そのわけは、葉緑素には他の色ではできないことができるからです。吸収した日光を電流に変え、空気中の二酸化炭素と水をもとにして炭水化物を作っているのです。私たち科学者はこの魔法を(2)と呼んでいます。「光を使っていっしょに作る」という意味です。そしてふたたび新しい葉っぱや花、実をこしらえるのです。
では、この光合成のことを分かってもらうために、まず光のことをお話しましょう。
(注1)ライラック:「植」リラ(lilas)の英語名。(注2)タンポポ:キク科タンポポ属の多年草の総称、蒲公草。
問1 (1)「この緑色(葉緑素と言います」とあるが、この緑色ができないことはどれか。
1.木や草がいろいろな色を見せること。 2.木や草が生長すること。
3.木や草が他の生き物を食べないこと。 4.新しい木や草が生まれること。
問2 (2)に入る適当な語はどれか。
1.葉緑素 2.光合成 3.炭水化物 4.吸収