自分の気持ちを言葉にして(注1)身近な人に話しかけるとき、抽象的な表現をしても相手には何のことか(注2)ピンと来ないことが多いはずです。言いたいことは常に具体的に。これが大切です。
どうしても伝えたいことがある。しかし、わかりやすく表現できない。そんなときは伝えたい内容を示す具体的な例はないかな、と考えてみるのです。 (中略)
あなたに誰かが話しかけてきたと考えてください。このとき、あなたが知っている人の名前や、行ったことがある土地の名前が出てくると、思わず(注3)話しに引き込まれることがあるはずです。聞いたこともない国の地名が出てきて、その国が抱える問題点を聞かされても。「だから、どうしたの?」と聞き返したくなるかもしれません。
会話は、相手が参加してくれてこそ成立します。だったら、相手を話題に引き込む材料が必要です。それが、具体例なのです。あるいは、お互いによく知っている(注4)固有名詞なのです。
注1 身近な:自分に関係が深い 注3 話に引き込まれる:話にを感じて聞く。
注2 ピンと来ない:すぐにはわからない 注4 固有名詞:人の名前や地名、会社名など
問1 「言いたいことは常に具体的に」の後に続くと予測されるものはどれか。
1 話さなくてもいい 2 表さなければならない 3 思い出すかもしれない 4 わかるようになるだろう
問2 「聞き返したくなる」のはなぜか。
1 自分の話す内容に相手は関心がないから 2 その国の話題について自分は興味があるから
3 その話は自分にはあまり関心がないことだから 4 相手が関心のない話題に自分も興味がないから
問3 「会話は、相手が参加してくれてこそ成立します」とはどういう意味か。
1 会話の相手が話したいと思わなければ、会話はできない
2 相手が身近な人なら話題に引き込まれて会話はできる
3会話の相手によって話し方を変えていては会話はできない
4会話の相手は具体例がなくても会話に参加することができる