ある有名な野球監督が、現役中、少なくともゲーム中には、実に無表情で誰に対してもにっこりともしないということで、有名だったそうです。それが引退してから、ある新聞記者の問いに答えて、ある人間に笑顔を見せたということになると、そのひとには親しみを持っているけれども他の人間にはそうでないということの表示になる、だから自分は,現役のあいだは、選手の個々と常に全部同じ距離を持っているということをしめすために、表情を変えなかったんだということを言ったそうです。
これは管理と言う行為を見事に表しているエピソードだと思うが、人と人が触れ合って理解していくことを殺す作業であることははっきりしています。そこでは部下の「性格」理解は支配し操作する技術の一部となる。そればかりか、管理のための行為の繰り返しが、管理者の性格を限定し作り出していく。
問い この文章では、「管理する」とはどういうことか。
1)監督が選手の世話をすること 2)人と人が触れ合って理解し合うこと
3)上のものが下のものを支配し、操作すること 4)上司が部下の性格を理解すること