日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 吉川英治 » 正文

上杉謙信70

时间: 2018-11-29    进入日语论坛
核心提示:旗本対旗本「見えぬっ」「何処へ」「はや、お討死か」 千坂内膳、和田兵部、大国平馬、鬼小島弥太郎など、旗本八、九名は、みな
(单词翻译:双击或拖选)
 旗本対旗本
 
「見えぬっ」
「何処へ」
「はや、お討死か」
 千坂内膳、和田兵部、大国平馬、鬼小島弥太郎など、旗本八、九名は、みな徒歩《か ち》立《だ》ちであったため、主君謙信のすがたを途中に見失ってしまい、
「われわれ、片時たりとお側を離れずにいたものが、お館様おひとりを敵中に見失い、万一あっては、それこそ世の物笑い、末代までの恥」
 と、彼方《あちら》此方《こちら》を、殆ど、無我夢中に駆けまわり、暴風雨《あ ら し》に吠《ほ》ゆる樹々のように、
「わが君っ」
「お館さまあっ」
 と、呼ばわり捜していた。
 すると、同じ組の士、芋川平太夫と永井源四郎のふたりが何処から来たか、天《てんぴよう》に吹き落された小雀のように、彼方の陣幕《とばり》の蔭へ向って、驀《まつ》しぐらに飛びこんで行くのが見えた。
「やっ。平太夫が」
「さては御主君もあの辺りに」
 面々は先を競《きそ》って、その幕囲《まくがこ》いへ奮迅《ふんじん》していた。いや、上杉方の十二旗本ばかりでなく、附近の敵の小屋や幕囲いの間を、右往左往していた武田方の旗本も、主君信玄の座所たる営中に何かしら異様な音響を聞きとめて、ひとしく同じところへ向って駆け蒐《あつ》まっていた。
 当然。そこへ迫るときは、謙信の旗本も、信玄の旗本も、たがいに体と体のぶつかるほど、混み合っていた。
 けれど、彼もこれも、殆ど、横の敵を意識しなかった。
 武田方の旗本は、信玄の万一を思い、上杉勢の旗本もまた、謙信の身を案じて、双方ともにその燃ゆる眼や凄《すさま》じい姿勢の前には、ただ主君の安危如何があるだけで、それ以外の何ものもなかったのである。
 このとき謙信は単騎、信玄の営中に駆け込み、信玄その人を眼に見、しかも小豆《あずき》長光の一颯《さつ》、また二刃も空しく、わずかに信玄の右腕に軽傷を与えたのみで、敵の原大隅に邪《さまた》げられ、槍の柄で乗馬の尻を打たれたため、放生月毛は、彼を乗せたまま、跳《は》ね驚《おどろ》いて、猛然、そこの陣営から横ざまに駆け出して来た。
「あッ——」
 名状すべからざる混乱中でまだよかったともいえる。木の根にでも躓《つまず》いたのか、放生月毛は前へのめった。そして謙信は勢いよく落馬していた。
 追い慕った原大隅、その他、幾つかの槍は、
「得たり」
 と、われがちに、謙信のすがたを臨んで、おどり蒐《かか》る。
「あなや。御危急」
 上杉方の旗本が、何で看過していよう。どっと、横ざまに驀走《ばくそう》。
「ござんなれ」
 と、槍の穂を揃えて遮《さえぎ》った。
 放生月毛はこのあいだに、空鞍《からくら》を乗せたまま長坂長閑の陣地内へ、向う見ずに狂奔《きようほん》してゆく。
 そして、謙信はといえば、そこへ逸早く、鬼小島弥太郎が、拾い馬の口輪《くちわ》をつかんで曳き寄せて来たので、その背へ跳び乗るが早いか一鞭加えて、
「返せ。返せ」
 と、旗本たちへ呼びかけながら、ふたたびむらがる敵の中を割って、味方の内へ迅《はし》り去った。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%