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カメとイノシシ

时间: 2016-10-22    进入日语论坛
核心提示: むかしむかし、カメはとても足が長くて背の高い動物でした。 ある日の事、けものたちが集まって力比べを始めました。 その頃
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 むかしむかし、カメはとても足が長くて背の高い動物でした。
 ある日の事、けものたちが集まって力比べを始めました。
 その頃、力が一番強かったのはイノシシです。
 だからイノシシはいつも大いばりで、力比べの場所に来ると、
「エヘン、エヘン」
と、偉そうにしていました。
 さあ、これを見てくやしくなったカメは、自分もイノシシの真似をして、
「エヘン、エヘン」
と、やりました。
 これを聞くと、イノシシはますます大きな声を出して、
「エヘッン! エヘッン!」
と、やりました。
 すると、カメも負けじと、
「エッへーン! エッヘーン!」
 イノシシも負けじと、
「エッヘーン!!! エッヘーン!!!」
 二匹はにらみ合いましたが、カメが言いました。
「イノシシくん、ちょっと尋ねるが」
「何だい」
 イノシシが、長い首をカメに向けました。
 その頃のイノシシは今と違って、とても首が長い動物だったのです。
「きみは、少しばかり力があるのが自慢なんだそうだね。・・・まあ、ぼくにはかなわないだろうけど」
 カメが言うと、怒ったイノシシが、
「何だとー! 踏みつぶしてやる!」
と、カメを甲羅の上から押さえつけました。
 押さえつけられたカメも足をふん張って頑張ったのですが、イノシシの力がよほど強かったのか、カメの足がギュギュギューと、だんだんと短くなっていったのです。
 おまけに硬いカメの甲羅もメシメシメシーと、ヒビだらけになってしまいました。
 それでカメの足は、あのふん張ったような短い足になってしまい、硬い甲羅もヒビだらけになってしまったのです。
「へへーん。ざまあみろ!」
 勝ったイノシシは、うれしさのあまり勢い良く走り出しました。
 でも、よそ見をしていて前にあった大岩に激しく頭をぶつけてしまい、ギューーと、長かった首が縮んでしまいました。
 それでイノシシの首は、今のように短くなってしまったのです。
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