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食物ことわざ事典147

时间: 2020-01-15    进入日语论坛
核心提示:お粥は吹いて食え 火からおろしても、まだフツフツと泡を吹いているおかゆ。おかゆは熱いうちに、ちりれんげでしゃくって、ふう
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お粥は吹いて食え

 火からおろしても、まだフツフツと泡を吹いているおかゆ。おかゆは熱いうちに、ちりれんげでしゃくって、ふうふう吹きながら賞味しましょう。おせち料理にあき、おもちの食べすぎで胃の重いときなど、サラッと炊いたおかゆのサッパリした味わいは、家中のみんなに喜ばれること請合《うけあい》です。むかしは「食っちゃ寝の正月」の腹ぐあいをちゃんと計算に入れて行事食の一つに、七草がゆ、十五日にはあずきがゆを用意することを忘れませんでした。
関東では、おかゆといえば病人食のように考えがちですが、関西では「摂津雑炊《せつつぞうすい》大和粥《やまとがゆ》」「朝|粥《がゆ》昼とび夕雑炊《ゆうぞうすい》」ということわざでもおわかりのように、おかゆやぞうすいは、たいせつな日常食でした。おかゆもぞうすいも同じようなものですが、一般におかゆは米から炊いて具のはいらないもの、二種以上の材料を具として炊きこんだものをぞうすい——と区別しているようです。しかし正月の七草がゆ、あずきがゆのように具がはいっていても、おかゆと呼ぶような特殊なものもあります。
今日ほどに農業技術も進んでいず、お米の生産量も少なく、むかしはかぎられた人しかお米を口にできなかったせいもあって、お米はたいへんな貴重品だったわけで、雑穀を入れたり、季節の野菜をまぜたりして節約したのです。一説によると、ぞうすいなどは増水の意味から出て、いろいろな具を入れ、水を増やして節米したと言われます。そうすることによって思わぬ調和の味が生まれ、趣味の料理にまで発展するようになりました。
おかゆのなかでも、ごくうすいものを天井粥《てんじようがゆ》の名で呼びます。天井が写《うつ》るほど水気の多いもので、修行僧や貧家のおかゆは、この名で呼ばれたと聞きます。
おかゆでもぞうすいでも、粘り気を出さずにサラッと炊いたものがおいしく、そのためにはなべを選ぶことがたいせつで、水炊き用の土なべか、おかゆ炊き専用の行平《ゆきひら》なべがいちばんですが、ないときにはなるべく厚手のなべで炊くと、同じおかゆでも、味わいにおどろくほどのうま味が生まれます。全がゆ、七分がゆ、五分がゆ……などと、おかゆの濃度は米と水の割合によってさまざまですが、米は洗って一、二時間水に漬け、のちザルに上げ、厚手のなべに入れて、好みの量の水を加えて炊きます。
おかゆは炊き上げるのに、三〇分以上もかかるので、ついかき回したくなるものです。サラッと炊き上げるにはそっとしておくこと。気ぜわしくかきまぜると米粒がくだけ、焦げつきやすくなり、せっかくのおかゆが台なしになってしまいます。沸騰《ふつとう》したら火を弱め、コトコトと弱火《とろび》でじんわり気長に煮るのがおかゆ炊きのコツで、短気は絶対禁物です。ちりれんげで四、五粒すくい、指でつぶしてみて、まだ芯が少しあるなというところで、ごく弱火にして二、三分おき、完全に火を止めてまた二、三分むらします。おかゆは煮返すとまずくなるので、食べるころ合いを考えて炊き、塩か梅干し一個を落として味つけし、熱々《あつあつ》のうちに食べましょう。
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