日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

假面恐怖王-活蜡像回来了

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:怪自動車「ノロちゃん、あいつのあとを尾行しよう。さあ、来たまえ。」 井上君がノロちゃんの手をひっぱって、鉄仮面のあとを追
(单词翻译:双击或拖选)

怪自動車


「ノロちゃん、あいつのあとを尾行しよう。さあ、来たまえ。」
 井上君がノロちゃんの手をひっぱって、鉄仮面のあとを追いました。
 鉄の仮面は目も口もふさがれているように見えますが、鉄板のあわせめに細いすきまがあって、そこから外がのぞけるのでしょう。そうでなければ、鉄仮面があんなにはやく歩けるはずがありません。
 それにしても、じつに異様なできごとでした。ロウ人形とばかり思っていた鉄仮面が、いきなり歩きだしたのです。むろん人形ではなくて、生きた人間にちがいありません。
 鉄仮面は、ふたりが尾行しているとも知らず、通路をグングン歩いていきましたが、ヒョイと立ちどまって、いっぽうの壁をおしますと、そこに秘密のドアがあって、鉄仮面はすいこまれるように中へはいっていきました。
 二少年も、すぐそこへいって、ドアをおしますと、しまりを忘れたらしくスーッとひらきましたので、ふたりとも中へはいりました。
 うすぐらい細い通路があります。一本道なので、そのまま歩いていきますと、ロウ人形館のよこての裏口のようなところへでました。
 外はもう夕ぐれどきでした。むこうに不忍池がひろがっています。うしろには電車通りのネオンがひかっていました。
 見ると、すぐむこうに一台の黒い自動車がとまっています。鉄仮面はマントをひるがえして、そこにかけつけ、自動車の後部席へとびこみ、パタンとドアをしめました。
 すると、それがあいずだったように、車はすぐに走りだし、むこうに遠ざかっていって、やがて夕やみの中にとけこむように、見えなくなってしまいました。
 あいにく、そのへんに、ほかに自動車はなく、二少年は怪人のあとを追うことができませんでした。
 それにしても、なんというへんてこなことが、おこったものでしょう。ロウ人形館の人形が、とつぜん動きだし、館の外に待たせてあった自動車にのって、どことも知れず逃げだしてしまったのです。
 二少年は、あまりのふしぎさに、しばらくは、ぼんやりと、そこに立ちつくしていましたが、やがて気を取りなおすと、このことを中曾夫人に知らせるために、正面の入口へといそぐのでした。
 ふたりはキップ売場からはいって、廊下にあるさっきのドアをノックしました。
「おはいりなさい。」
 中から中曾夫人の声がこたえました。
 二少年はドアをひらいて、中にはいりました。
 そこは夫人の事務室らしく、まんなかに大きなデスクがあり、その上に、いろいろな書類がつみかさねてあります。夫人がこしかけているうしろには大きな本だながあって、西洋の本や日本の本がぎっしりつまっています。
「ああ、さっきのぼうやたちですか。ひどくあわてているじゃありませんか。」
 明治時代の洋装をして、帽子をかぶったまま、中曾夫人はいすから立って、二少年のほうへ近寄ってきました。
「鉄仮面が逃げだしたんです。」
「裏口から出て、自動車にのって、どっかへいってしまいました。」
「え、なんですって?」
 夫人は、びっくりしたように、聞きかえします。
「あのロウ人形の鉄仮面が逃げたのです。」
 それを聞くと、夫人は笑いだしました。
「あなたがた、ゆめでも見たのですか。ロウ人形が歩きだすなんて、そんなばかなことがあるもんですか。」
「いいえ、ほんとうです。うそだと思うなら、鉄仮面の場面を見てください。あそこには牢番が残っているばかりです。」
「よろしい。では、見にいきましょう。あなたがたも、いっしょに来てください。」
 夫人はそういって、さきにたって部屋の外へ出ると、グングンそのほうへ歩いていきました。二少年もそのあとにしたがいます。
 いろいろな場面をとおり過ぎて、鉄仮面の場面にたどりつきました。
「やっぱり、あなたがた、ゆめでも見たのでしょう。鉄仮面は、あそこにいるじゃありませんか。」
 少年たちは「あっ。」とおどろきました。
 夫人のいうとおり、鉄仮面はいつのまにか、ちゃんと、そこへもどっていたではありませんか。もう黒マントはぬいで、どこかへかくしてしまったらしく、もとのとおりの姿です。
「ふしぎだなあ、ゆめじゃありませんよ。ぼくたちふたりが、この目で見たんです。自動車にのって逃げてしまった鉄仮面が、どうして、ここへもどったのでしょう。ぼくには、なにがなんだか、さっぱり、わけがわかりません。」
 井上君はそういって、しばらく考えていましたが、ふと気がついたように、
「ぼく、あの人形にさわってみてもいいでしょうか。」
「ええ、よろしいとも、ふたりとも、中にはいって、さわってごらんなさい。」
 そこで、井上君とノロちゃんは、木のてすりをまたいで石の牢屋の中にはいり、鉄仮面のそばに寄って、そのからだにさわってみました。
 からだをたたくと、コツコツ音がしました。両手は、たしかに、つめたいロウでできていました。足もよくしらべましたが、やっぱり、ズボンの中には、木のようにかたいものがあるばかりでした。
「へんだなあ。これはたしかに人形です。でも、こいつは、さっき歩いてここから出たのです。そして自動車にのって、逃げていったのです。」
 井上君が、ふしぎでたまらないという顔で、つぶやきました。

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: