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假面恐怖王-撕开假面具

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:きみは二十面相だ!「アハハハ、どうだね、まさか木のてっぺんに、ぼくがかくれていようとは思いもかけなかったろう。そして、き
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きみは二十面相だ!


「アハハハ……、どうだね、まさか木のてっぺんに、ぼくがかくれていようとは思いもかけなかったろう。そして、きみのさいごの切札(きりふだ)、空中飛行のプロペラを、こわしてしまったとはね。ハハハハ……、おい、恐怖王君、なんとかいわないかね。」
 明智の声が上のほうから、木の葉をとおして聞こえてきました。
「まいったよ。ここまでさきまわりしているとは知らなかった。で、どうしようっていうんだ。」
「きみを、びっくりさせようというのさ。」
「びっくりさせる? まだ、このうえにか。」
「うん、このうえにだよ。」
「いったい、なんだ?」
「きみの正体さ。」
「えっ、正体?」
「きみの正体は、怪人二十面相だっ!」
 明智の声が木の葉のしげったやみの中から、かみなりのようにひびきました。
 恐怖王はだまりこんでいます。明智の声が、つづきました。
「れいによって、きみは、かえだまをつかって、うまく脱獄した。それから二月(ふたつき)ほどたつと、仮面の恐怖王があらわれたのだ。変装のしかたで、きみが二十面相だということは、だいたいわかっていた。だが、はっきり、それとわかったのは、きみが空をとんでからだ。
 小型のヘリコプターのような機械を背中にくっつけて、空をとぶやつはきみのほかにはいない。いつか、きみが宇宙怪人にばけたときに、フランスの発明家から買いいれたプロペラだ。そんな機械をもっているのは、日本では二十面相ひとりだからね。」
 ところが、こうして明智がしゃべりつづけているあいだに、恐怖王の二十面相は、みょうなことをやっていたのです。
 庭番のじいさんにばけた二十面相は、木の枝の上にこしかけて、左手で上の枝をつかみ、右手でふところから懐中電灯をとりだすと、その手をぐっとのばして、へいの外のほうにむかって、パッ、パッと、なんども、光を出したり、とめたりしたのです。
「おい、二十面相、だまっていないで、もう、かぶとをぬいだらどうだ。」
 明智が、とどめをさすように、いいますと、いきなり笑い声がかえってきました。
「ワハハハハハ……、明智君、おれは、おとなしく下におりるよ。だがね、おれは、いつでも、おくの手の、そのまたおくの手を用意しているんだぜ。
 黄金仮面にばけ、仏像にばけ、庭番のじいさんにばけ、さいごは、プロペラでとぼうとしたが、きみにじゃまされてしまった。だが、おくの手は、これでおしまいというわけじゃない。まだまだ、おくのおくのおくの手が、かくしてあるかもしれないぜ。ハハハハ……。」
 二十面相の声が、だんだん小さくなっていきました。しゃべりながら、木の(みき)をつたって下へおりていくらしいのです。
「オーイ、あいつが、いまおりていくぞうっ。逃がさないように用心してくれっ。」
 明智は、そうさけんでおいて、じぶんも、おりはじめました。
 下には、十数人の人たちが、てぐすねひいて待ちかまえています。
 二十面相は、なにか考えがあるらしく、すなおに木の幹をつたいおりると、みんなの前に両手をさしだしました。三人の警官がすすみでて、そのうちのひとりが二十面相の両手にパチンと手錠をかけてしまいました。
 それからパトロールカーをよんで警視庁へつれていくことになり、十数人の人たちは二十面相をとりかこんで、門のそとの大通りへ出ていきました。すると、そのときです。
 ブルルルルン……という爆音が聞こえたかと思うと、なにか大きなものが、みんなのあいだに、おそろしいいきおいで、つっこんできたのです。
 スクーターです。
 みんなは「あっ。」といって、道をあけました。すると、おそろしい早さで走っているスクーターへ、まるでかるわざ師のように、ぱっと、とびついたやつがあります。
「あっ、あいつだ。あいつが逃げたぞっ。」
 おまわりさんが口々にさけびました。
 スクーターのうしろにとびのったのは、二十面相でした。かれは、いつのまにか、手錠をはずしてしまっていたのです。手錠ぬけなんて、奇術師の二十面相にはわけもないことでした。
 そして魔物のような怪スクーターは、みんなのさけび声をあとにして、まっくらな大通りを矢のように走りさってしまいました。
 ひとりの警官は、片桐さんのうちの中へとびこんでいって、警察署に電話をかけ、非常線をはるようにたのみました。
 残るふたりの警官は、むこうに待っているパトロールカーにとびのって、怪スクーターのあとを追いかけました。
 それから二十分ほどのち、パトカーは、はるかはなれた町のさびしい原っぱの草むらの中に、怪スクーターが横だおしになって、すてられているのを発見したのです。
 しかし、スクーターにのっていたやつも、二十面相も、どこへいったのか、いくらさがしても、みつけることはできませんでした。
 そのあくる日の新聞には、この事件がデカデカとのったものですから、世間は、二十面相のうわさで持ちきりです。電車の中でも、バスの中でも、とこやさんでも、喫茶店でも、人間がふたり以上あつまれば、かならず二十面相の話がでるのでした。
 ああ、二十面相が、またやってきたのです。あいつは、いくど、つかまったことでしょう。しかし、つかまっても、つかまっても、まるで不死鳥(ふしちょう)のように脱獄をして、世間にあらわれてくるのです。そして、東京はもちろん、日本じゅうの人びとをふるえあがらせてしまうのです。
 二十面相は、いったい、どこにかくれてしまったのでしょう。なにしろ、変装の大名人です。どんな姿になって、どんなところに、かくれているか、警察の大きな力でもなかなか発見することはできないのでした。

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