日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

假面恐怖王-窗外的亮光

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:黄金の魔術師 恐怖王は黄金仮面の怪物にばけて、映画館の屋上から星のきらめく大空へ、とびさってしまいました。 そのまえに映
(单词翻译:双击或拖选)

黄金の魔術師


 恐怖王は黄金仮面の怪物にばけて、映画館の屋上から星のきらめく大空へ、とびさってしまいました。
 そのまえに映画館のスクリーンに血をはく黄金仮面の顔が大写しになりました。白黒の映画に、仮面の三日月形の口からながれる血の色だけが、まっかにうつったのです。
 あとでしらべてみますと、恐怖王は映画のフィルムをぬすみだして、その一こま一こまを虫めがねで見ながら、赤いえのぐをぬって、また、もとの映写室へもどしておいたことがわかりました。赤いえのぐを一こまずつ、だんだんのばして、ぬっておいたので、それを映写すると、タラタラと血がながれるように見えたのです。
 それはわかりましたが、黄金仮面の恐怖王が、どうして鳥のように空をとぶのか、その秘密は、だれにもわかりません。あいつは魔法つかいなのでしょうか。
 さて、映画館の事件があってから一週間ほどたって、目黒(めぐろ)区の片桐(かたぎり)さんのおうちに、おそろしいことがおこりました。
 片桐さんのおうちは、さびしいやしき町にある、ひろい西洋館でしたが、そこには一郎君とミヨ子ちゃんという、ふたりの子どもがいました。兄の一郎君は小学校六年生、妹のミヨ子ちゃんは小学校三年生でした。
 あるばんのこと、ふたりが勉強部屋で、つくえをならべて本を読んでいますと、カーテンのひらいたガラス窓の外でチカッとひかったものがあります。本を読んでいても目のすみで、それが見えたのです。
「あらっ、なんでしょう。」
「うん、へんだね。なんだか、ピカッとひかったね。」
 しかし窓の外にはもうなにも見えませんので、ふたりは、また本を読みはじめました。
 しばらくすると、またしても、チカッとひかりました。一郎君はいすから立って窓のそばへいって、外をのぞいてみました。そこには、まっくらな、ひろい庭が、ひろがっているばかりで、なにもありません。そのとき、怪物は窓のすぐ下にうずくまっていたのですが、部屋の中からは、そこまで見えなかったのです。
 また本を読んでいますと、三度めに、チカッとひかりました。そして、こんどは、もう消えないのです。ひかったものは窓の外にじっとしているのです。
 ミヨ子ちゃんが、なんともいえないさけび声をたてて、一郎君にしがみついてきました。一郎君もいすから立って、おもわず逃げ腰になりました。
 窓ガラスに顔をくっつけて、おそろしいものがのぞいていたのです。
 それは金色にひかる、お能の面のような、きみのわるい顔でした。その顔が口をキューッと三日月形にひらいて、笑っているではありませんか。
 一郎君は、このごろ新聞でさわがれている黄金仮面という怪物のことを、とっさに、思いだしました。
 黄金仮面です。あいつにちがいありません。あいつが窓のそとに立っているのです。
「ワーッ……。」
 一郎君は、おそろしいさけび声をたてて、ミヨ子ちゃんの手をひっぱって、廊下へかけだしました。そして、おとうさんの部屋へとびこんでいったのです。
「パパ、たいへんです。黄金仮面が……。」
「えっ、黄金仮面だって。」
「ぼくたちの勉強部屋の窓の外から、のぞいていたのです。はやく、警察へ……。」
 おとうさんの片桐さんは、ふたりの書生をよんで、庭をしらべるようにめいじました。そして、じぶんは、電話のダイヤルを一一〇番にまわすのでした。
 ふたりの書生は、懐中電灯と、木刀(ぼくとう)を持って、まっくらな庭へとびだしていきました。
 庭には大きな木が、たくさんしげっています。ゆうかんな書生たちは、懐中電灯をてらして、木のしげみの間をさがしまわりました。
「あっ、あそこにいる。」
 書生のひとりが小声でいって、そのほうへ懐中電灯の光をむけました。
 すると、木のかげにかくれていた怪物が、ヌーッと、光の中へ全身をあらわしたではありませんか。
 金色のターバン、金色の顔、金色のマント、金色のズボンとくつ。口が三日月形にキューッとひろがって、ニヤニヤと笑っているのです。
 ふたりの書生はそれを見ると、タジタジと、あとずさりをしました。
「ウフフフ……、いいか、主人によくつたえるのだぞ。きょうから三日あと、十三日の午後十時きっかりに片桐家の宝ものをちょうだいする。わかったかね。ここのうちの美術室には国宝のぼさつ像がある。あれをちょうだいするのだ。きっと約束はまもるからゆだんなく見はっていたまえ。」
 黄金仮面は、それだけいってしまうと、サッとむきをかえて庭のおくのほうへ走りだしました。
 ふたりの書生は、あいてが逃げだすのを見ると、きゅうに元気になり、
「こらっ、まてっ、もう逃がさんぞっ。」
と、いきなり怪物のあとを追っかけました。
「あっ、へいにとびついたっ。」
 そうです。黄金仮面は、高いコンクリートべいにとびついて、スルスルと、その上にのぼりつき、一度、こちらをむいて、
「ワハハハハ……。」
と、あの三日月形の口で笑ったかと思うと、そのままへいのむこうへとびおりてしまいました。
 書生たちは、そのあとを追って、へいにのぼりつこうとしましたが、たかくて、とてものぼれません。黄金仮面はかるわざ師のように身がかるいのですから、ふつうの人間に、そのまねはできないのです。
「ここでぐずぐずしてるより、門からまわったほうが、はやいよ。」
 ひとりがそういって、かけだすと、もうひとりの書生も、そのあとにつづきました。
 門を出ると、ちょうどそこへパトロールカーがやって来て、中からふたりのおまわりさんがとびおりました。
「あっ、警察のかたですか。黄金仮面はへいのそとへ逃げだしました。こちらです。はやく来てください。」
 書生たちは、おまわりさんのさきにたって、へいのそとの横町へかけつけました。
「このへんから、とびおりたのです。まだ、遠くへいくはずはないのですが……。」
 見ると、むこうのくらやみの中から、何者かがこちらへ近づいてきます。
 書生のひとりが、ぱっと懐中電灯でそのものをてらしました。
 腰のまがった七十ぐらいのおじいさんです。カーキ色の、きたない服を着て、こわきにふろしきづつみをかかえ、杖にすがってとぼとぼと歩いてきます。ながくのばしたかみの毛がまっ白で、口やあごにも、ごましおの、ぶしょうひげがのびています。
「おい、おじいさん、いま、金色のやつを見なかったかね。このへいからとびおりたんだが。」
 書生がたずねますと、おじいさんは、やっこらしょと腰をのばして、まぶしそうに、懐中電灯を見ながら、
「ああ、そいつなら、むこうへかけていったよ。頭から足のさきまで、金ぴかのやつだった。」
と、うしろのほうを、さししめすのでした。
「ありがとう。じゃあ、あっちへ逃げたんだなっ。」
 四人のものは、いちもくさんに、そのほうへかけだしていきました。
 すると、おじいさんは、また杖にすがって歩きだしながら、
「ウフフフフ……。」
と、ひくい笑い声をもらすのでした。
 なぜ笑うのでしょう。なにがおかしいのでしょう。ああ、ひょっとしたら……。
 ふたりの警官とふたりの書生は、ずいぶんとおくまでさがしまわりましたが、黄金仮面の姿はどこにも見えませんでした。そこでとうとう、あきらめて、片桐さんの門のほうへひきかえしました。
「へんだなあ。いくらあいつが足がはやくても、あの大通りに姿が見えないのは、おかしいな。あんなに、むこうまで見とおしなんだからなあ。」
 書生のひとりがつぶやきますと、もうひとりが、はっとしたように立ちどまって、こんなことをいうのでした。
「あっ、そうだ。さっきのじいさんが、あやしいぞっ。黄金仮面は魔法つかいみたいなやつだから、ばけるのも、じょうずにちがいない。あいつ、さっきのじいさんに、ばけていたんじゃないかな。金色のマントやなんかは、あのふろしきにつつんで……。」

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: