日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

假面恐怖王- 大收获

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:大発見「こいつ、二十面相の部下かしら。」 ポケット小僧が、にくにくしそうに、その顔を見おろしていいました。「そうかもしれ
(单词翻译:双击或拖选)

大発見


「こいつ、二十面相の部下かしら。」
 ポケット小僧が、にくにくしそうに、その顔を見おろしていいました。
「そうかもしれない。だが、ひょっとしたら……。」
 小林少年が、そういいかけて考えています。
「えっ、ひょっとしたら、なんなの?」
 ポケット小僧は、びっくりして、小林君の顔を見つめました。
「こんな大役を、部下にやらせるだろうか。こいつが、きっと二十面相だよ。ぼくたちは、だれも二十面相のほんとうの顔を知らない。いつでも、へんそうしているんだからね。だからきっと、こいつが二十面相だよ。」
 ふたりは、しばらく顔を見あわせて、だまりこんでいました。
 あのおそろしい二十面相の顔を、こんなに近くで見られようとは、思いもよらないことでした。しかし、そいつは、土の下じきになって、うなっているのです。このまま、ほうっておけば、死んでしまうにきまっているのです。小林君は、いくら悪者でも、ころしてしまうことはできないと思いました。たすけてやらなければなりません。そして、警察にひきわたすのです。それには、まず、こいつが二十面相かどうかを、たしかめなければなりません。
「おい、きみは二十面相だろう。ほんとうのことをいうんだ。」
 そうよびかけると、ウーン、ウーンという、うなり声がとまりました。そして、くるしそうな声で、かすかに口をききました。
「た、たすけて、くれるか?」
「きっと、たすけてやる。そのかわり、ほんとうのことをいいたまえ。きみは二十面相だね。」
「うん、そ、そうだ。」
「よし、わかった。だが、ぼくたちの力では、どうすることもできない。いま、おとなの人を、よんでくるからね、すこしのあいだ、がまんしているんだ。」
 小林君はそういって、あなの外へ、ひきかえそうとしました。そのときです。
「わあっ、たいへんだあ。」
 ポケット小僧の、とんきょうなさけび声が、洞くつの中にひびきわたりました。
「ど、どうしたんだ。ポケット君。」
 小林少年が、びっくりして、たずねました。
「小判だよ。小判がウジャウジャあるよ。ほら、ここにも、あっちにも……。」
 懐中電灯の光の中に、ピカピカひかっているのは、たしかにむかしの金貨の小判でした。それが落盤の土の中にいっぱいまじっているのです。
 小林君は、その一枚を手にとってみました。たしかに重い黄金の小判です。かぞえてみると、土の中から頭をだしているのだけでも、百枚以上ありました。上のほうの土の中に、木の箱のくさってこわれたのが見えています。小判をつめた箱が、こわれて、小判がちらばったのでしょう。
「ああ、わかった。このあなのてんじょうの上に、小判の箱がうずめてあったんだ。それが、落盤でここへおちてきたのだ。この上には、まだどれだけ小判の箱が、うずまっているかしれないぞ。」
 じつに大発見でした。むかし、お金持ちの人が、これだけ大じかけなあなをほっても見つけることのできなかった、幕府のご用金が、落盤のおかげで、小林少年とポケット小僧によって発見されたのです。
「だけど、これはぼくたちのものには、ならないね。」
「むろんだよ。このあなをほらせた人の子どもか孫が、きっとまだ権利を持っているよ。とにかく、はやく、このことを警察に知らせなければ……。」
 小林君はポケット小僧の手をひっぱって、その場を立ちさろうとしました。すると、土にうずまっている二十面相が、
「おい、こ、こばやし君。お、おれをはやく、た、たすけてくれ……。」
と、くるしそうな声でよびかけました。このまま、ほうっておかれては、たいへんだとおもったのでしょう。
「よし、わかっているよ。じきに、たすけだしてやるから、しばらくがまんしているんだ。」
 そういいすてて、ふたりは、あなの入口のほうへいそぎました。ながい道ですが、前に一度とおったところですから、もう、しんぱいはありません。
 まもなく、はるかむこうに、パッとあかるいあなの入口が、小さく見えてきました。やっと太陽の光を見て、いきかえった気持です。おいしい空気が、そよそよとながれてきました。
 その小さな、あかるいあなが、すすむにつれて、だんだん大きくなり、ふたりは、とうとう、さわやかな夜あけの光の中に出ました。ゆうべおそくから、ひとばんあなの中でくらしたのです。時計を見ると午前五時でした。
「西洋館の門の中に、二十面相の自動車がおいてあるはずだよ。あれをとばして、ちかくの町の警察へ知らせよう。ついでに医者もつれてくるんだよ。二十面相はひどくやられているから、手あてをしてもらわなくちゃ。」
 小林君がいいますと、ポケット小僧は、しんぱいそうな顔をしました。
「このままいっちゃって、だいじょうぶかい。西洋館の中には二十面相の部下がいるよ。あいつらが、あなの中にはいって、二十面相をたすけだし、小判を持って逃げちゃったら、たいへんだぜ。」
「だいじょうぶだよ。あいつたち、まだグウグウねているよ。それに、たとえ、あの洞くつに気がついたところで、二十面相のうずまってるところまでいくのが、たいへんだよ、そこへいったとしても、よういに、たすけだせやしないよ。
 部下のやつが二十面相を見すてて、小判をぬすむ気になったとしても、あのあなのてんじょうをほって、たくさんの小判の箱を取りだすだけでも、三時間や四時間はかかるからね。だいいち、ぼくらが自動車にのっていってしまえば、やつら、どうすることもできやしないよ。この山を歩いて逃げだしたら、うろうろしてるうちに、つかまってしまうよ。」
 小林君の説明をきいて、ポケット小僧も安心しました。
 小林君は自動車の運転がじょうずでした。ふたりは、二十面相の自動車にのると、しずかにスタートさせて山をくだっていくのでした。
 それから四時間ほどたったときには、山の西洋館は十八人という人数で、ごったがえしていました。ちかくの町の警察から八名の警官と、その町の医師、それから電話れんらくによって、明智探偵と警視庁の中村警部、その部下の刑事が五名もやってきました。それに小林少年とポケット小僧です。西洋館の門の前には五台の自動車がとまっていました。
 まず、落盤の下じきになっていた二十面相をたすけだし、西洋館のベッドにねかせて、医師がてあてをしましたが、二十面相はとうぶん身動きもできないだろうということでした。
 西洋館にいた四人の部下は、ぜんぶ手錠をはめられ、自動車で警察へつれていかれました。
 洞くつのてんじょうにかくされている小判の箱をぜんぶ、ほりだしたのは、それから二日のちのことでした。小判の箱は五十個出てきました。ばくだいな金額でした。幕府のご用金がうずめてあるという、いいつたえは、やっぱり、ほんとうだったのです。
 その大金は、山の権利を持っている人にひきわたされましたが、その人は小林少年とポケット小僧に、ぜんたいの百分の一にあたる五百万円の現金を、お礼としてくれることになったのです。
 ふたりは、おとうさんも、おかあさんも、死んでしまっていませんので、お金をあげる人もありません。五百万円ぜんぶを明智先生にあずかってもらって、探偵事務所と少年探偵団のためにつかうことにしました。
 しばらくして、少年探偵団の集まりがあったとき、団員たちは、小林団長にたずねました。
「明智先生は、あのお金を、なににつかうつもりだろうね。」
「それはまだわからないよ。探偵の仕事に、いちばんためになることに、つかおうといっていらっしゃるんだ。」
「じゃ、小林団長なら、なににつかいますか。」
「ぼくなら、けいたい無線電話機がほしいね。五つでも六つでもいい、ぼくらがそれをもって、探偵事務所と話ができるようになれば、どんなにべんりかしれないよ。わるものにつかまって、とじこめられても、そこから、平気で事務所の先生と話ができるんだからね。」
「わあっ、すてきだ。それにしよう。明智先生に、それをそなえてくださるように、たのもうよ。」
「それがいい、それがいい。」
「わあい、少年探偵団、ばんざあい。」
 少年たちのあいだに、さかんな拍手がおこりました。
 この計画は、明智探偵も、きっと、さんせいするでしょう。そして、少年探偵団がけいたい無電機をもつ日も遠くないかもしれません。そうなったら、かれらは、いままでみられなかったような大活躍をするでしょう。その日がまちどおしいではありませんか。


轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: