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魔法博士-恶魔之谜

时间: 2021-12-09    进入日语论坛
核心提示:悪魔のなぞ「ウフフフ、どうだね。この魔法の種がわかるかね。さすがの小林君にも、これだけはわかるまいて。ウフフフ。」 老黒
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悪魔のなぞ


「ウフフフ……、どうだね。この魔法の種がわかるかね。さすがの小林君にも、これだけはわかるまいて。ウフフフ……。」
 老黒人は、人をばかにしたように、うすきみ悪く笑うのでした。
 小林、井上の二少年は、親友のノロちゃんが消えてしまっては、たいへんですから、部屋の中をグルグルまわって、どこかに秘密の出入り口はないかと、夢中になってさがしました。
 しかし、四方の壁も、てんじょうも、床も、かたいコンクリートで、どこにも、あやしいところはないのです。ああ、これはなんという、恐ろしい魔法でしょう。あの巨大なゾウが、厚いコンクリートの壁を、幽霊のように通りぬけて、どこかへいってしまったのです。
 さすがの小林少年も、この、とほうもないなぞは、どうしても、とくことができませんでした。人間の知恵では、考えられない悪魔のなぞです。
「ウフフフ……、こまっているね。きみは、さっき、インド奇術のなぞを、すらすらと、といたくせに、このなぞは、とけないのかね。ウフフフ……、それも、むりはないね。これは、魔法の、とっておきの大魔術だからね。きみの先生の明智小五郎にだって、わかりっこないよ。さあ、もうあきらめて、そとに出たらどうだ。いつまで、この部屋にいたって、ノロちゃんは、帰ってきやしないよ。」
 この老黒人は、魔法博士が変装しているにちがいありません。かれは、じぶんの魔術を、得意そうに自慢しているのです。
「ノロちゃんをどこへかくしたのです。かえしてください。ノロちゃんを、かえしてください。」
 井上少年が、老黒人のだぶだぶの着物をつかんで、一生けんめいに、たのみました。
「ウフフフ……、そんなに、心配になるのかね。よし、それじゃノロ君を、天国から取りもどしてやろう。だが、それには、一度この部屋を出なくてはいけない。そして、あの扉を、ぴったりと、しめきっておかないと、ノロ君は、もどってこないのだよ。」
 魔法博士の老黒人は、そういって、じぶんが先に立って、外の廊下へ出ていきます。二少年も、しかたがないので、そのあとからついて出ました。
 老黒人は、みんなが出てしまうと、あの大きなかんのん開きの扉を、ぴったりしめてしまいました。
「さあ、しばらく待っているのだ。わしが心の中でじゅもんをとなえると、あのゾウが、この部屋へ帰ってくる。天国から、おりてくるのだ。」
 そういって、老黒人は、目をつむり、両手を前にあわせて、なにか術を使うような、かっこうをしました。そうして、長いあいだ、じっとしていました。五分間ほども、目をつむったまま、身うごきもしなかったのです。
 すると、部屋の厚い扉の中から、ゴーッと、あの巨大なラッパのような、うなり声が、聞こえてきました。ゾウです。ゾウが、いま帰りましたと、あいずをしているのです。
 それを聞くと、老黒人は、目をぱっちりひらいて、ニヤニヤと笑いました。じゅもんのききめがあらわれたのを、よろこんでいるのでしょう。そして、つかつかと、扉の前にすすんで、両手でそれをひらきました。
 すると、ああ、どうでしょう。部屋の中には、あの巨ゾウが、のっそりと立っていたではありませんか。背中の怪黒人とノロちゃんも、もとのままです。
 小林、井上の二少年は、「あっ。」と叫んで、いきなり、そのそばへかけよりました。
 そのとき、背中にのっていた怪黒人は、ゾウの耳のうしろを、ペタペタとたたきながら、
「さあ、わしたちを、おろすのだよ。」
と、命令しました。
 ゾウは人間のことばがわかるらしく、いきなり長い鼻を、スーッと、じぶんの頭の上にあげて、ノロちゃんのからだに、巻きつけたかとおもうと、しずかに下へおろしました。つぎには、怪黒人も、同じようにして、おろしたのです。
 ノロちゃんは、下におろされると、いきなり小林少年にだきつきました。こわくてしかたがないのを、いままで、じっとがまんしていたからです。もう、あえないかと思っていた小林君たちの顔を見たので、すっかりうれしくなったからです。
「きみ、いったい、どこへいってたの? ゾウはこの部屋から、どうして、ぬけだしたの?」
 小林君は、まず、それをたずねました。するとノロちゃんは、へんな顔をして、
「えっ? ぬけだしたって? ぼくたち、ずっと、この部屋にいたよ。ゾウはすこしも、動かなかったよ。」
と答えました。
「なにをいってるんだ。この部屋は、いままで、からっぽだったじゃないか。きみはゾウといっしょに、どこかへ、消えてしまっていたんだよ。」
「へえ? おかしいな。そういえば、なんだか、スーッと、からだが、浮くような気持がしたけれども、この部屋からは、一度も、出なかったよ。」
 まさか、ノロちゃんが、うそをいうはずはありません。これはいったい、どうしたことでしょう。ノロちゃんは、部屋を出なかったといいます。しかし、部屋がからっぽになっていたことも、たしかなのです。
「ウフフ、小林君、そこじゃよ。魔法の種は、そこにあるのじゃよ。わかるまい。いくら名探偵でも、この秘密だけは、わかるはずがないのだ。」
 魔法博士の老黒人は、あざけるようにいうのです。小林君は、一生けんめいに考えました。しかし、いくら考えても、わかりません。いったい、そんなふしぎなことが、どうしてできるのか、まるで、けんとうもつかないのです。小さいノロちゃんひとりなら、どうにでもなるでしょうが、あの巨大なゾウが消えたのです。消えたかとおもうと、またあらわれたのです。そんなことが、できるはずがないではありませんか。
 読者諸君、この秘密が、わかりますか? やっぱり一つの奇術なのです。種があるのです。びっくりするような種があるのです。しかし、このなぞは、さすがの小林少年にも、とけなかったので、そのまま、秘密として残りました。やがて、その秘密のとけるときがくるのです。そのときには、おもいもよらぬ大騒動がおこります。そして、その騒動といっしょに、ゾウの消えうせたふしぎななぞが、とけるのです。

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