日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

青铜魔人-小魔人

时间: 2021-10-30    进入日语论坛
核心提示:小魔人「エヘヘヘヽヽヽヽ、おどろいたかい。だがね、まだまだおどろくことがあるんだよ。三分間、かっきり三分間、そのドアーを
(单词翻译:双击或拖选)

小魔人


「エヘヘヘヽヽヽヽ、おどろいたかい。だがね、まだまだおどろくことがあるんだよ。三分間、かっきり三分間、そのドアーを、中からひらかないように、グッとおさえていてごらん。いいかい、三分間だよ。」
 道化ものは、まっかな口でヘラヘラ笑いながら、だんだらぞめのパジャマのそでを、たくしあげて、りっぱな宝石入りの腕時計をながめるのでした。この腕時計も、きっと、魔人がどこかで盗んできたものでしょう。
 小林君はさいぜんからひきつづいて、わけのわからぬことばかりおこるので、もうものを考える力もなくなったように、ボンヤリと、ドアーの前に立っていましたが、やがて三分がすぎたとみえて、道化ものは、
「さあよし、ドアーをひらいてもいいよ。エヘヘ。」
 と、またいやな笑いかたをしました。
 小林君はもうどうにでもなれという気持ちでドアーをひらき、ソッと中をのぞいてみました。すると、オヤッ、これはどうしたことでしょう。部屋はまったくからっぽで、さっきの魔人の姿は、かげもかたちもないのです。
 どこかに別の出入口があって、そこから立ちさったのかと、部屋の中を見まわしましたが、小林君が今ひらいたドアーのほかは、石だたみのかべばかりで、戸も窓もありません。
 石だたみのどこかに、かくし戸があって、そこから出て行ったのでしょうか。道化ものは、どこにもかくし戸やぬけ穴はないといって、小林君をつれて、部屋の四方のかべをグルッと見てまわりました。ところどころに、あけてある小さな空気ぬきの穴のほかには、どこにもあやしい個所はありません。銅像のような大男が、三分のあいだに煙のように、消えうせてしまったのです。
「エヘヘヽヽヽヽ、どうだね、これが魔人国の魔法というものだ。ちょっとした見本がこれだよ。サア、食事にしよう。おなかをこしらえてから、ご主人の魔人さまにお目にかかるという順序だよ。まだまだ、びっくりすることが、たくさん待ちかまえているからね。」
 広い石部屋のまん中に、りっぱな大テーブルが、どっしりとすえられ、もたれに彫刻のある、背の高い六つのイスがテーブルのまわりにならんでいます。道化ものは、そのイスの一つに腰かけ、小林君にもかけるようにすすめました。
 この部屋も、やっぱり石油ランプで照らされています。シャンデリヤのように、りっぱなガラスのかざりのあるランプが、天井からさがっているのです。
 大テーブルの上に、門のようなかたちをした置きものがあって、その門の中に小さなつりがねがさがっています。道化ものは、そばにおいてある(かね)の棒をとって、そのつりがねを、つづけざまにたたきました。カーンカーンと美しい音が、遠くのほうまでひびいて行きます。
 その音があいずだったのか、しばらくすると、ひらいたままになっていた入口から、小さな怪物があらわれました。やっぱり青銅の顔、青銅のからだですが、小林君よりも小さくて、なんだかかわいらしい感じです。その小魔人は両手で大きな銀色のお盆をささげています。お盆の上には洋食のお皿がならんでいるのです。
 小魔人がお盆を小林君の前においたと思うと、またしても、入口のところに、別の怪物があらわれました。こんどのやつは、まえの小魔人の半分ほどの、おもちゃのように小さな、豆魔人です。豆魔人もやはり銀のお盆を持っていて、その上にはコーヒーのようなのみもののコップがのっているのです。
 魔人国にも子供がいたのです。機械人間も子を生むのでしょうか。そして、魔人国の人民がだんだんふえて行くのでしょうか。さきにはいって来た小魔人はにいさんで、あとから来た豆魔人は弟かもしれません。にいさんのほうは十二三歳、弟のほうは七八歳ぐらいに見えます。
 道化ものは赤いくちびるでニヤニヤ笑いながら、そのありさまをながめていましたが、
「アア、そうだ、口をひらいてやらなければ、ごちそうがたべられないね。」
 と、ひとりごとをいいながら、ポケットから、小さなカギをとりだして、小林君の青銅のあごのへんをカチカチいわせていたかと思うと、お面の下あごが、パクッとはずれて、にわかに息がらくになりました。
「さあ、ゆっくりごちそうをたべな。おいらはちょっと魔人さまにお知らせしてくるからね。」
 道化師はまたヘラヘラと笑ってみせてそのまま入口から出て行きました。
 あとに残ったのは、小林君と、小魔人と豆魔人の三人です。小林君はお面のあごがはずれて、口がきけるようになったのをさいわい、そこに立っている小魔人に話しかけてみました。
「きみは人間なのかい、それとも、腹の中まで歯車でできた機械人形なのかい?」
 それを聞くと、小魔人は一歩小林君のほうへ近づいて、キ、キ、キ、キと、するどい歯車の音をたてましたが、何をいっているのだか、小林君にはさっぱりわかりません。
 小魔人はいくらしゃべっても、相手に通じないので、もどかしくなったとみえて、いきなりかわいらしい青銅の指で、テーブルの上に字をかきはじめました。
「オヤッ、この小魔人は人間界の字を知っているのかしら。」と、おどろきながら、よく見ていますと、カタカナで、同じことを何度もくりかえして書いていることがわかりました。
「なんだって? ボ、ク、ハ、だね。ウン、それから、テ、ヅ、カ、だね。シ、ヨ、ウ、イ、チ、えッ、なんだって、もう一度書いてごらん。ウン、ボ、ク、ハ、テ、ヅ、カ、シ、ヨ、ウ、イ、チ、あッ、それじゃあ、きみは手塚昌一君。そこにいる小さいのは、え、え、なんだって? ユ、キ、コ、ああ雪子だね。きみの妹の雪ちゃんだね。わかった、わかった、きみたちもぼくと同じ目にあったんだね。この地の底へかどわかされて、青銅のお面をかぶせられ、青銅のよろいを着せられたんだね。」
 小魔人と豆魔人とは小林君のことばに、コックリ、コックリとうなずいてみせました。
 手塚昌一君と雪子ちゃんは、例の「夜光の時計」を盗まれた手塚さんの子供です。青銅の魔人は時計ばかりでなく、いつのまにか生きた宝ものまで盗みだしていました。手塚さんが警察や明智探偵にたのんで賊をとらえようとしたのをうらんだのでしょう。そして、その復讐のために、このいたいけな兄妹まで機械人間にかえてしまったのでしょう。
 魔人はこの三人の少年少女をとりこにして、いったい何をするつもりなのでしょう。明智探偵はこのことを知っているでしょうか。いや、おそらく、まだ知りますまい。さすがの明智も魔人のために先手をうたれたのです。

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: