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青铜魔人-两个明智小五郎

时间: 2021-10-31    进入日语论坛
核心提示:ふたりの明智小五郎 それから四十分ほどのち、明智探偵に変装した二十面相は、どこかで酒をのんだとみえて、顔を赤くして、五階
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ふたりの明智小五郎


 それから四十分ほどのち、明智探偵に変装した二十面相は、どこかで酒をのんだとみえて、顔を赤くして、五階の部屋にもどって来ました。部屋にはいると、さっそく押入れをあけて、たしかめましたが、小林少年が、もとの姿で横たわっているのを見ると、すっかり安心したようすです。うす暗い押入れの中に、むこうをむいて、ころがっているのですから、いつのまにか、同じようなボロ服を着たチンピラと入れかわっているなどとは、思いもおよばなかったのです。
「ウフフヽヽヽ、感心感心、もう少しのしんぼうだ。そうしておとなしくしているんだよ。ところで、きみにちょっと言っておきたいことがある。きみの先生の明智君に、こういうことを、つたえてもらいたいんだ。いいかね、こんどは明智君にまけた。すっかりやられた。しかしねえ、まけたけれども、おれはけっしてつかまらない。ひとまず、東京をはなれるが、いつかまた帰って来て、明智先生にひと泡ふかせてみせるとね。いいかい、これをハッキリつたえるんだよ。」
 二十面相がそう言いおわった時です。どこかでカタンと妙な音がしました。押入れの中ではありません。二十面相はハッとしたように、音のしたほうをふりむきました。
 隣室とのさかいのドアーが、ゆっくりゆっくり、ひらいています。風ではありません。人間がいるのです。人間がドアーをひらいているのです。
「だれだッ、そこにいるのはだれだッ。」
 思わずさけびましたが、それにかまわず、ドアーはだんだん広くひらいて来ます。そして、それがすっかりひらいた時、ドアーのむこうに二十面相とソックリの男が、というのは、つまり、明智小五郎とソックリの男が、ニコニコ笑いながら立っていたではありませんか。
「いいつたえるにはおよばない。ぼくがここにいるんだからね。ところで、二十面相はけっしてつかまらないという一言は、訂正してもらいたいもんだね。ぼくはきみをとらえるためにやって来たのだ。」
 それは、小林少年の急報によって、手塚家からかけつけた、ほんものの明智小五郎でした。この不意うちには、さすがの二十面相も、一度に酔いがさめて、まっさおになってしまいました。
「ウーム、きさま、どうしてここを……。」
「それはね、小林君を団長とするチンピラ別働隊の手がらだよ。その押入れの中にいるのは小林ではなくて、チンピラ隊員のひとりだ。ほんとうの小林はここにいるよ。」
 明智がちょっと、からだをよけると、そのかげから、リンゴのような頬をした小林少年の顔が、あらわれました。いつのまにか服をかえて、今はりっぱなつめえりの学生服を着ています。ほんものの明智と、にせものの明智は、三尺ほどの近さで、むかいあいました。さすがは、変装の名人二十面相、こうしてならべてみても、どちらがほんものだか、わからないほど、よく似ています。まるで、ふたごのようです。
 ふたりはおたがいの目を見つめたまま、三分ほども、身うごきもしないで、じっとむきあっていました。ジリジリと汗がにじむような、おそろしいにらみあいです。
「で、どうするのだ。」
 二十面相が、はたしあいのような声でいいました。
「きみはつかまったのだ、ぼくひとりではない。この建物は、すっかり警官にとりまかれている。きみはもう、逃げられないのだ。」
「フン、きみはそう信じているのか。」
「むろんだ。」
「だが、おれは逃げてみせる。さあ、こうすればどうだッ。」
 二十面相は、飛鳥(ひちょう)のように、ドアーの外にとびだしました。
 目まいするような早さで、階段まで。しかし、その階段の下には、中村警部を先頭に、制服私服の警官がヒシヒシとつめかけています。これを突破するなんて、思いもよらぬことです。
 二十面相は階段をおりると見せて、パッと身をひるがえしたかと思うと、反対の方角に走りました。そのうす暗い廊下のすみに、直立の鉄ばしごがとりつけてあります。彼はいきなり、それをかけのぼりました。五階の上には屋上しかありません。つまり屋根へ出るはしごなのです。
 屋根つづきの建物なんて、一つもないのですから、屋上へ出たところで、逃げみちがあるわけではありません。いったい、どうしようというのでしょう。
 明智や中村警部は、二十面相のあとを追って、鉄ばしごをのぼりました。しかし、その時には、はしごの頂上にある、大きなふたのような戸がおろされてしまって、ふたりや三人の力で、下からおしても、びくともしないのです。
 そうこうしているうちに、建物の外から、ワーッという声がきこえて来ました。何かしら、ひじょうなことがおこったらしいのです。

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