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宇宙怪人-百万目击者(02)

时间: 2021-10-01    进入日语论坛
核心提示: 人々は、口々にわめきながら、あるいは数寄屋橋(すきやばし)のほうへ、あるいは日比谷(ひびや)のほうへ、つなみのように、なだ
(单词翻译:双击或拖选)

 人々は、口々にわめきながら、あるいは数寄屋橋(すきやばし)のほうへ、あるいは日比谷(ひびや)のほうへ、つなみのように、なだれをうってかけだしました。でも、空とぶ円盤に、人間の足がおっつけるものではありません。かけだした人々も、やがて円盤を見うしなってしまいました。
 気がつくと、銀座通りの屋根という屋根には、黒い人かげがウジャウジャとうごめいていました。商店の店員などが、円盤のゆくえを見さだめようとして、われさきにと、屋根へのぼったのです。しかし、矢のように飛ぶ円盤は、もう、屋根からも見えなくなってしまいました。
「新聞社に電話をかけろ。そして、飛行機でおっかけさせるんだ。」
 そんなことをわめきながら、商店のカウンターの電話機に、しがみつく人もありました。おしえられるまでもなく、新聞社の人たちも、とっくに、空とぶ円盤に気づいていました。有楽町(ゆうらくちょう)にたちならぶ、大新聞社の屋上には、おおぜいの新聞記者が、空をながめて、わめいていました。すばやい写真部員は、飛びさる円盤にカメラをむけました。
 新聞社では、飛行機でおっかけることも、むろん気づいていて、電話で、そのてはいをめいじましたが、飛行機が飛びあがるまでには、円盤は十マイルもむこうへ、飛びさっていることがわかったので、これは、さたやみになりました。
 それよりも、円盤の飛びさった方角にある、新聞社の支局に電話をかけ、支局から支局へと、リレー式に、円盤のゆくえを見さだめることをおもいつき、すばやく、そのてはいをしました。また、警察も、おなじ考えから、電話れんらくによって、空の非常線をはり、そのゆくえをつきとめようとしました。
 平野少年とおとうさんとは、もとの場所にボンヤリとつったったまま、銀座はじまっていらいの、この大さわぎをながめていましたが、いつまでそうしていても、はてしがないので、新橋駅から電車にのって、世田谷の家に帰ることにしました。
 プラットホームでも、電車の中でも、乗客たちは、空とぶ円盤の話でもちきりでした。
「あれは敵国のスパイ飛行機にちがいない。いよいよ戦争がはじまるのだ。」
 などと、かってなそうぞうを、まことしやかに、いいふらしている人もありました。しかし、あれは星の世界からの使者だという人は、ひとりもありません。平野少年は、「みんなまちがっている。ほんとうのことを知っているのはぼくだけだ。」とおもうと、なんだか、とくいな気もちになってくるのでした。
 電車をおりると、駅前のラジオ屋は黒やまの人だかりで、ラジオはもう、空とぶ円盤のニュースを放送していました。それによりますと、あの五個の空のクラゲのような円盤は、東京湾のほうから銀座の上を通り、(とら)の門、青山、明治神宮の上空を飛んで、世田谷区にはいり、それから、甲州(こうしゅう)街道ぞいに、八王子(はちおうじ)市の方向にむかったということでした。その通りみちの、町々では、いたるところで、銀座とおなじようなさわぎがおこったらしく、ラジオは、そのことをくわしく報じていました。
 どこの家庭でも、ラジオのスイッチをいれっぱなしにして、つぎのニュースを待ちかねました。また、そのあくる日は、新聞をひらくのも、もどかしく、円盤の記事を、むさぼりよむのでした。どの新聞も、社会面ぜんたいを、空とぶ円盤の記事でうずめ、円盤の写生図や写真をのせていました。しかし、写真のほうは、ひじょうに高い空なので、五つの点のようなものが、かすかに、うつっているばかりでした。
 新聞には、また、大学の先生や、天文台の学者の話がのっていましたが、みんな、空とぶ円盤の歴史や、アメリカ人のいけんなどを話しているばかりで、じぶんの考えを、ハッキリいっている人はありませんでした。
 さて、円盤のゆくえは、どうなったのでしょうか。それについては、ラジオも新聞も、がっかりさせるようなニュースしかつたえることはできませんでした。世田谷区の上空を通ったことはわかっているのですが、それからさきは、空がまったく暗くなってしまって、だれにも見ることができなかったのです。八王子市は、その方角で、いちばん大きな町ですから、警察も新聞社も、てぐすねひいて待ちかまえていたのに、ついに、円盤はあらわれなかったというのです。円盤の速度から考えて、八王子の上を飛ぶころは、まだ、空に、うすあかりがあったはずですが、円盤は、まったく、すがたを見せなかったのです。それっきり、ゆくえが、わからなくなってしまったのです。
 しかし、アメリカや、そのほかの国のばあいとちがって、こんどこそは、東京都の、おそらく百万人にちかい人々が、ハッキリ見たのです。もう、ねもない、うわさばなしではありません。百万人が、そろって、見まちがいをするということは、考えられないからです。
 それにしても、あの空のクラゲのような銀色の円盤は、いったい、どこへ、消えてしまったのでしょうか。新聞やラジオはいろいろな、そうぞうをつたえていました。世田谷区を通りすぎたあと、ひじょうな高空にのぼって、見えなくなってしまったのか、あるいは人目につかぬ、はたけや山の上を通って太平洋のほうへ、もどっていったのか、それとも、本州を横だんして、日本海のほうへ飛びさったのか、そのどれかに、ちがいないというのです。
 ところが、これらのそうぞうは、みな、あたっていませんでした。事件のあくる日の夕刊には、日本じゅうを、アッといわせるような、じつに、おそろしいできごとが、報道されたのです。

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