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宇宙怪人-绿色的手(02)

时间: 2021-10-01    进入日语论坛
核心提示: その男は、ダブダブのネズミ色のオーバーをきて、ネズミ色のソフトをかぶっていました。小林君が尾行するのを、知っているのか
(单词翻译:双击或拖选)
 その男は、ダブダブのネズミ色のオーバーをきて、ネズミ色のソフトをかぶっていました。小林君が尾行するのを、知っているのか、知らないのか、男は、あとをも見ずに、トットと、歩いていきます。しばらくいくと、いっぽうの塀が、とだえて、ひろいあき地にでました。そのまんなかに、ふるいカシの木が、空いっぱいに枝をひろげて、そびえています。小林君は、気がつきませんが、これは、いつかの夜、トカゲ怪人が、茶色の洋服をきて、高い枝に腰かけていた、あのカシの木です。
 ネズミ色のオーバーの男は、そのカシの木のほうへ歩いていきましたが、ふと気がつくと、もう、すがたが見えません。カシの木の大きな(みき)のかげに、かくれたのではないかと、小林君は、ソッと、そのほうへ、近づいていきました。
 ひろっぱのすみに、街灯がついていて、そのひかりが、コケのはえた太い太いカシの木の幹を、ボンヤリと、てらしています。
 小林君は、その幹のまえに立つと、さっきの男は、きっとむこうがわにかくれていると思ったので、ぬきあしで、ソッと幹をまわって、むこうがわを、のぞいてみました。
 すると、男は、まるで、かくれんぼうでもするように、その幹のうしろに、からだをくっつけて立っていました。そして、小林君が、のぞくのをまちかまえていたように、ヒョイと、こちらに顔をむけました。
 ああ、その顔。
 小林君は、頭の毛が、サーッと音をたてて、さかだつような気がしました。
 それは銀色の顔だったのです。まっ黒な穴のような目、三日月がたにキューッと笑っている口、そして、その口から、人間の声とは、どこかちがった、へんな声がもれてきました。
「キミ、コバヤシダロ、シッテルヨ、アケチタンテイノデシダロ、ソウダロ。」
 小林君は、あまりのおそろしさに、舌が、のどへくっついたようになって、声をだすことができません。
「キタムラガ、アケチノトコヘ、イッテ、ハナシタコトモ、シッテルヨ、ナンデモ、シッテルヨ。ボクハ、チキューノニンゲンヨリ、百バイ、カシコイヨ、ワカルダロ……、ダケド、キミカワイイネ。」
 怪物は、そんなことを、言ったかとおもうと、いきなり、右手をだして、小林君のほおを、なでました。
 ああ、その手。
 カエルの手を、千倍も大きくしたような、水かきのある、みどり色の手でした。つめたくて、ヌルヌルして、なんだか、なまぐさいような、いやーな、においのする手でした。
「フルエテルネ、コワイノカ、コワクナイヨ、ナニモシナイヨ、キミニハ、ナニモシナイヨ……、サヨナラ、サヨナラ。」
 怪物は、そのまま、カシの木の幹の、さけめに足をかけて、上のほうへ、のぼっていきました。そして、木の葉のなかへ、すがたを、かくしてしまいました。
 しばらく、ずっと上のほうで、ガサガサと、音がしていましたが、やがて、木の上から、サーッと、おそろしい風が吹きつけてきました。オーバーをぬいで、コウモリのはねをひろげて、はばたきしたのでしょう。
 そのころになって、小林君は、やっと正気にかえり、木の幹をはなれて、暗い空を見あげました。
 空には、宇宙怪人が、大きなはねをひろげて、飛びあがっていました。ブーンという、みょうな音がしました。そして、怪人のすがたは、だんだん小さくなって、みるまに、夕やみの空へ、とけこんでしまいました。
 さすがの小林少年も、こんなおそろしい思いをしたのは、はじめてでした。人間ならば、どんな悪ものでも、こわくはありません。しかし、こんどのやつは、人間ではないのです。人間の百倍も、かしこくて、自由自在に、空をとぶ怪物です。小林君は、思わず、ホッと、ためいきをついて、その場に、しゃがみこんでしまいました。
 名探偵の明智小五郎でも、こんな怪物には、かなわないかもしれません。まして、少年の小林君には、もう手も足も出ないような気がしました。
 小林君が怪人を尾行した二日のちに、またしても、おそろしいことが、おこりました。
 また日がくれて、まもなくでした。平野一郎少年は、昼間、庭で北村さんとキャッチボールをしたまま、ミットを、ほうりっぱなしにしておいたことを思いだして、それを、取りにいきました。庭は、もう、まっくらでしたが、手さぐりでミットをひろって、いそいで、えんがわのほうへ帰ろうとしたとき、ふと気がつくと、庭のむこうのほうに、なんだかボンヤリした黒いものがうずくまっていました。
 それは、おねえさまのお部屋の、すぐそとなのです。カーテンをしめた、ガラス窓の下に、黒いみょうなものが、うずくまっていました。
「へんだな。あんな大きなイヌは、このへんにいないはずだが。」と思って、ソッと、そのほうへ近づいていきました。

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