日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日语随笔集 » 正文

「おばあちゃんとの読書」

时间: 2017-02-24    进入日语论坛
核心提示: 一ヶ月だけおばあちゃんの家で、僕とおばあちゃんの二人で住んでいたときがある。 一人暮らしをしていたおばあちゃんの体調が
(单词翻译:双击或拖选)
 一ヶ月だけおばあちゃんの家で、僕とおばあちゃんの二人で住んでいたときがある。
 一人暮らしをしていたおばあちゃんの体調が少し悪くなり、誰かがそばにいたほうが良いという話になって、実家でブラブラしていた僕に白羽の矢が立ったのだった。
 おばあちゃんの家にいるといっても何を手伝うわけでもない。病院に行くときに一緒についていくのと、お皿を洗うぐらいは僕がしていたが、家の中ならある程度動けていたおばあちゃんは、洗濯も掃除も全部自分でやっていた。お世話になっていたのは、圧倒的に僕のほうだった。
 おばあちゃんの家での一番の僕の仕事は、図書館へ本を借りに行くことだった。好きな作家の名前を教えてもらい、その作家の読んでいない本をたくさん借りてくる。森村誠一、西村京太郎、内田康夫、池波正太郎など、おばあちゃんの好きな作家はたくさんいた。
 毎回十冊以上借りるので、持っていったトートバックはいつも本でパンパンだった。
 おばあちゃんの家には昔から本がたくさんあった。子供の頃は本に全然興味がなくて、おばあちゃんが楽しそうに本を読んでいる理由が分からなかった。高校生のときにおばあちゃんに勧められた推理小説を読んでみたらとても面白くて、僕も本を読むようになった。
 本を読む特等席は掘り炬燵だ。みかんやおせんべいも置いてあり、温かいお茶を飲みながら、おばあちゃんと向かい合って座ってじっくりと本を読む瞬間はとても幸せだった。
 おばあちゃんはメモを取りながら本を読んでいる。
「どうやら怪しい人がいるのよ。たぶんこの人が犯人じゃないかと思うんだけど」
 おばあちゃんは嬉しそうに語る。薬を飲むのは忘れても、本を読むのは絶対に忘れないおばあちゃんなのであった。
 本を一生懸命読むと、お腹が空く。僕はおばあちゃんの手作りのご飯をお腹いっぱい食べるのも好きだった。夜ご飯を食べながら、お互いに読んでいた本の感想を言い合うのが習慣だった。
 こんな生活がずっと続けばいいと思った。
 ある日、おばあちゃんの体調が今まで以上に悪くなってしまい、本を読むこともままならなくなってしまった。
「本が読めない生活がこんなに辛いなんてねえ」
 おばあちゃんは本当に悲しそうに言った。
 そこで、僕がおばあちゃんに朗読をして本を読むことにした。本を朗読するのは初めてだったので最初は照れくさかった。聞き取りやすいように大きな声で読むように心がけた。
 朗読してみて分かったのが、じっくり本を読んでいくので、今まで以上に頭に物語がしっかり入ってくる、ということだった。朗読する本は、推理小説が多かった。おばあちゃんと一緒に本を読んでいるので、どちらも推理しながら読んでいた。
「あ、犯人が分かったわ」
 本を朗読している途中で、先におばあちゃんにそう言われると少し悔しい。次第に、どちらが先に犯人を当てられるかのバトルになっていく。ただ、推理小説をたくさん読んでいるおばあちゃんのほうが圧倒的に事件の犯人やトリックに気づくのが早くて、僕は大体負けていたのだけれど。
 朗読に慣れてきたころ、次第におばあちゃんの体調は良くなってきた。
「もう元気になったし、一人で大丈夫だから。今までありがとうね」
 ある日の食事中に急にそう言われたので、僕は驚いてしまった。おばあちゃんが元気になったことは嬉しかったが、二人の生活が終わってしまうのが寂しかった。
「また、おばあちゃんの家に来ていい?」
「もちろんだよ。朗読もまたよろしくね」
 おばあちゃんは満面の笑みでそう言ってくれた。
 おばあちゃんの家にいた一ヶ月で、僕は本が今まで以上に好きになった。本の面白さを語るおばあちゃんの目は、キラキラしていた。
 今でもよくおばあちゃんの家に遊びに行く。もちろん、本を片手に。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%