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「パパ・ママのトラウマ」

时间: 2017-08-30    进入日语论坛
核心提示: 私の両親は鹿児島出身で、父は絵に描いたような昔気質の薩摩隼人だ。良い意味でも悪い意味でも男尊女卑。親は子供に対して絶対
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 私の両親は鹿児島出身で、父は絵に描いたような昔気質の薩摩隼人だ。良い意味でも悪い意味でも男尊女卑。親は子供に対して絶対的な存在で、手をつないでくれるくらいのことはあっても、親子でべたべた甘えたり甘やかしたりといったことはまったくなかった。いつもどこかに親と子の「線引き」のような感覚があって、子供の頃はそれがたまらなく寂しいときがあった。
 私が3歳のある日、近所に女の子が越してきた。歳が同じだったため、すぐにお友達になったのだが、なんとその子は両親のことを「パパ、ママ」と呼んでいたのだ。そんな呼び方はお人形遊びの時くらいしか知らなかった私は、本当に驚いた。と同時に、そう呼んでいるその子とご両親がとても仲よさそうに見えたのだった。
 その夜私は、帰宅した父に勇気を振り絞って「お帰りなさい・・・パパ!」と言ってみた。するととたんに父の顔が険しくなり耳がじんじんするほどの大声で怒鳴られた??「日本の子供がパパなんて呼ぶな!うちではそんな呼び方は許さん!」
 今になって思うと、子供に向かってそこまでむきになって怒らなくても・・・と苦笑してしまうのだが、幼かった私にはトラウマになるほど怖い思い出である。あの日から30数年経ち、私にも娘がうまれた。折々の休みに娘を実家に連れて帰るたびに、面食らうことがある。なんとあの鬼のように怖かった父が、孫娘にはメロメロなのだ。抱っこしたり、頭をなでたり、まさに目の中に入れても痛くないとはこういうことか。
「お喉渇いたら、ママにジュースもらいなさいねー」
なんて娘に話しかけている。思わず「日本の子供がママなんて呼ぶな!じゃなかったの?」と突っ込みを入れたくなるほどだ。
 私の甘えたかった気持ち、父の甘やかしたかった気持ちが、孫娘を通してひとつにつながったように思える今日この頃である。
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