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正ちゃんとおかいこ(2)

时间: 2022-11-07    进入日语论坛
核心提示: そういって、先生せんせいは大おおきなくわの葉はの上うえに一匹ぴきのかいこをのせてくださいました。そのかいこは、正しょう
(单词翻译:双击或拖选)
 そういって、先生せんせいおおきなくわのうえに一ぴきのかいこをのせてくださいました。そのかいこは、しょうちゃんのうちにいるのよりかずっと元気げんきでした。
しょうちゃんはうえにのせてもらったのをおとさないように、両手りょうてでささえながら、学校がっこうからおうちへかえってきますと、みちをとおる人々ひとびとは、なんだろうと、しょうちゃんのなかをのぞきました。
「あのは、かいこをたった一ぴきっていくよ。」と、わらったどももあります。
かいこをかってから、しょうちゃんは、毎朝まいあさかあさんにおこされなくてもひとりでおきて、じてんしゃにのって、野村のむらくんのところまでくわのをもらいにいきました。
「あ、またんだ。」と、しょうちゃんは、物置ものおきでさけびました。
「おかあさん、あんなくらいところにおくからんだのですよ。」
「じゃ、お座敷ざしきってきておおきなさい。」と、おかあさんはおっしゃいました。
「ほんとうにお座敷ざしきでいいの? しかし、だめだなあ、一ぴきになってしまったもの。」と、しょうちゃんはちからをおとしました。

しょうちゃんがこころからかいこをかわいがっていることがわかったので、おねえさんもいじらしくなって、
わたし蚕糸試験所さんししけんじょへいっておねがいして、一ぴきもらってきてあげるわ。あそこは、かいこや生糸きいとのことをしらべているお役所やくしょだから、かいこがかってあるとおもうわ。しょうちゃんもいっしょにいらっしゃいね。」と、いいました。
二人ふたり電車でんしゃにのって、かいこをもらいにかけました。蚕糸試験所さんししけんじょもんのところには、きんボタンのついた洋服ようふくをきたおじいさんがこしかけていました。おねえさんは、おじいさんのまえにいって、ていねいにあたまをさげました。
「この学校がっこうからおかいこをもらってきてかっていましたが、みんなにまして、いま一ぴきだけのこっています。一ぴきではおともだちがなくてかわいそうだといいますので、もし、どんなのでも一ぴきいただけましたらとおもって、おねがいにあがりました。」といって、おたのみいたしました。
きんボタンの洋服ようふくをきて、ぼうしをかぶったおじいさんは、
「なるほどな、むりのないはなしだ。一ぴききりではさびしかろう。ここにすこしのあいだっていらっしゃい。」と、いって、お役所やくしょなかにはいっていきました。
やがて、おじいさんは、新聞紙しんぶんしにゆるくおおきくつつんだものをだいじそうにもってきました。
そして、にこにこわらいながら、
「これだけいれば、さびしくはなかろうな。」といって、しょうちゃんにわたしました。
しょうちゃんはよろこんで、おねえさんといっしょにあつく、おじいさんにおれいをいってもんからました。
「おねえちゃん、ようよ。」と、しょうちゃんはちどまりました。
新聞紙しんぶんしくちをあけると、びっくりするようなぴちぴちとしたのが五ひきもはいっていました。
「ぼく、こわいよ。おねえちゃん、っていっておくれよ。」としょうちゃんは、をひっこめました。
「まあ、しょうちゃん、このあいだは、かわいらしいといったじゃないの。」と、おねえさんはわらいました。
「だって、あんまりおおきくて、元気げんきがよすぎるんだもの。」
「こういうのでなくちゃ、いいまゆをこしらえないのよ。」
「じゃ、ぼく、こわくない!」
「ええ、だいじにしてかってやりましょうよ。そして、いいまゆをこしらえたら、学校がっこうっていって、先生せんせいやみなさんにおせなさいね。」と、おねえさんはおっしゃいました。
「そうしたら、ぼく、みんなにうんといばってやるよ。」と、しょうちゃんはいさんであるきだしました。
 
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