英语
韩语
法语
德语
西班牙语
意大利语
阿拉伯语
葡萄牙语
越南语
俄语
芬兰语
泰语
丹麦语
对外汉语
日语学习网
TAG标签
收藏本站
网站地图
RSS订阅
TAG列表
关键字列表
日语词典
日语翻译
首页
日语入门
高考日语
日语听力
日语口语
日语阅读
日语词汇
日语语法
日语考试
走进日本
日语歌曲
日语下载
日语背单词
搜索
搜索
热门标签
日本名家名篇
日语名篇
作品合集
分享到:
日语童话故事
日语笑话
日语文章阅读
日语新闻
300篇精选中日文对照阅读
日语励志名言
日本作家简介
三行情书
緋色の研究(血字的研究)
四つの署名(四签名)
バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬)
恐怖の谷(恐怖谷)
シャーロック・ホームズの冒険(冒险史)
シャーロック・ホームズの回想(回忆录)
ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记)
鴨川食堂(鸭川食堂)
ABC殺人事件(ABC谋杀案)
三体
失われた世界(失落的世界)
日语精彩阅读
日文函电实例
精彩日文晨读
日语阅读短文
日本名家名篇
日剧台词脚本
《论语》中日对照详解
中日对照阅读
日文古典名著
名作のあらすじ
商务日语写作模版
日本民间故事
日语误用例解
日语文章书写要点
日本中小学生作文集
中国百科(日语版)
面接官によく聞かれる33の質問
日语随笔
天声人语
宮沢賢治童話集
日语随笔集
日本語常用文例
日语泛读资料
美しい言葉
日本の昔話
日语作文范文
从日本中小学课本学日文
世界童话寓言日文版
一个日本人的趣味旅行
《孟子》中日对照
魯迅作品集(日本語)
世界の昔話
初级作文
生活场境日语
時候の挨拶
グリム童話
成語故事
日语现代诗
お手紙文例集
川柳
小川未明童話集
ハリー・ポッター
返回首页
当前位置:
首页
»
日语阅读
»
小川未明童話集
» 正文
ちょうと怒濤(2)
时间:
2022-11-24
进入日语论坛
核心提示:ちょうは、そのやさしい音色ねいろのする方ほうへと、音おとをたどって降おりてゆきました。そこは、ある大おおきな家いえの裏う
(单词翻译:双击或拖选)
ちょうは、そのやさしい
音色
ねいろ
のする
方
ほう
へと、
音
おと
をたどって
降
お
りてゆきました。そこは、ある
大
おお
きな
家
いえ
の
裏
うら
のところであって、いい
音色
ねいろ
は、へやの
中
なか
からもれているのです。ちょうは、なにに
止
と
まったらいいかと、しばらく、この
庭
にわ
を
見
み
まわしました。その
庭
にわ
は
広
ひろ
かったとはいえ、もっともっと
広
ひろ
い
野原
のはら
から
飛
と
んできたちょうには、
広
ひろ
いとは
感
かん
じられなかったのです。
ちょうは、
幾
いく
つかの
鉢
はち
に、いろいろの
花
はな
の
咲
さ
いているのを
見
み
ました。これは、どれも、いままで
見
み
たことのないような、
美
うつく
しい
花
はな
ばかりであります。ちょうは、いつか
羽
はね
の
青
あお
いこちょうの
物語
ものがた
ったことなどを
思
おも
い
出
だ
しました。なかにも、ちょうは、
黒
くろ
い
鉢
はち
に
植
う
わった、
真紅
まっか
なばらの
花
はな
を
見
み
たときには、ほんとうに、びっくりしてしまいました。それで、たちまち、なんともいえない
香気
かおり
に
恍惚
うっとり
となってしまって、ちょうは、あとさきの
考
かんが
えもなく、その
真紅
まっか
な
花弁
かべん
に
吸
す
いつけられたように、その
上
うえ
に
降
お
りて
止
と
まったのです。
こんなに
美
うつく
しい
花
はな
が、この
世
よ
の
中
なか
にあるだろうかと、ちょうは
思
おも
いました。これこそ、
私
わたし
が
憧
あこが
れていた
花
はな
だと、ちょうは
思
おも
いました。
「まあ、なんというきれいなこちょうさんでしょう。わたしは、まだこんなに
美
うつく
しいちょうは
見
み
たことがなかった。さあ、わたしのみつを
思
おも
うぞんぶんに
吸
す
ってください。」と、
真紅
しんく
のばらはいいました。
遠
とお
く、
町
まち
に
憧
あこが
れて
飛
と
んできたちょうは、この
花
はな
に
接吻
せっぷん
しました。それは、ほんのつかのまであったのです。
「あすこに、
子供
こども
があなたをじっと
見
み
ていますよ。きっと、ここにやってきて、あなたを
捕
と
らえますよ。そして、
針
はり
であなたの
体
からだ
を
刺
さ
してしまいますよ。はやく、お
逃
に
げなさい。そして、また、
忘
わす
れずにきてください。わたしは
待
ま
っています。」と、ばらの
花
はな
はいいました。
このとき、
大
おお
きな
袋
ふくろ
のようなものが
空
そら
を
横
よこ
ぎりました。もし、もうすこし
早
はや
くちょうが、その
花
はな
の
上
うえ
を
飛
と
び
去
さ
らなかったら、きっと、
捕
と
らえられてしまったのです。しかし、ちょうは、ただ、はげしい
風
かぜ
のあおりを
身
み
に
感
かん
じただけで、
無事
ぶじ
でありました。
ちょうは、その
夜
よ
、
近
ちか
くの
草原
くさはら
に
休
やす
みました。そして、また、
明
あ
くる
日
ひ
、この
庭
にわ
にいってみたのです。けれど、
哀
あわ
れなちょうは、ばらの
花
はな
に
近寄
ちかよ
ることができませんでした。
人間
にんげん
が、その
庭
にわ
にいたからです。
三日
みっか
めの
晩方
ばんがた
、ちょうは、
今日
きょう
こそは、
花
はな
に
近寄
ちかよ
って、いろいろの
思
おも
いを
語
かた
ろうと
思
おも
ったのであります。
天気
てんき
の
変
か
わる
前兆
ぜんちょう
か、
西
にし
の
夕焼
ゆうやけ
けは、
気味
きみ
の
悪
わる
いほど、
猛
たけ
り
狂
くる
う
炎
ほのお
のように
渦巻
うずま
いて
紅
あか
くなりました。
ちょうが、
大
おお
きな
羽
はね
をはばたいて、
庭
にわ
さきに
降
お
りようとした
刹那
せつな
、
真紅
まっか
なばらの
花
はな
は、もう
寿命
じゅみょう
がつきたとみえて、
音
おと
もなく、ほろりほろりと、
金色
きんいろ
を
帯
お
びた
夕日
ゆうひ
の
光
ひかり
の
中
なか
に
砕
くだ
けて
散
ち
るところでありました。
これを
見
み
たちょうは、どんなにうらめしく
思
おも
ったでしょう。そして、またこの
花
はな
と
語
かた
るのはいつであろうとなげきました。ちょうは
気
き
も
狂
くる
いそうでありました。
無念
むねん
と
残念
ざんねん
とで、もう
生
い
きている
心地
ここち
はなかったのです。
自分
じぶん
の
体
からだ
は、どうなってもいいというように、ちょうは、
絶望
ぜつぼう
のあまり、
深
ふか
い
考
かんが
えはなしに、
空高
そらたか
く、
高
たか
く、どこまでも
高
たか
く
舞
ま
い
上
あ
がりました。ちょうは、
下界
げかい
の
有
あ
り
様
さま
を、もはやなにも
見
み
たいと
思
おも
いませんでした。
すると、
空
そら
には、
怖
おそ
ろしい、
烈
はげ
しい
風
かぜ
が
吹
ふ
いていました。ちょうの
体
からだ
は、
急流
きゅうりゅう
にさらわれた
木
こ
の
葉
は
のように、あっと、
思
おも
うまもなく、
遠
とお
く、
遠
とお
く、
吹
ふ
き
飛
と
ばされてしまいました。
どんな
強
つよ
い
風
かぜ
に
飛
と
ばされた
木
こ
の
葉
は
も、一
度
ど
は
落
お
ちるように、ちょうは
冷
つめ
たい
土
つち
の
上
うえ
に
落
お
とされました。そして、
気
き
がついたときに、すさまじい
音
おと
が、
真
ま
っ
暗
くら
な
中
なか
から、
起
お
こってきこえていたのです。そこは、
海辺
うみべ
でありました。
ちょうは、
湿
しめ
った
砂
すな
の
上
うえ
にしがみついて、ふるえていました。
夜
よ
が
明
あ
けると、
自分
じぶん
の
美
うつく
しかった
羽
はね
は
破
やぶ
れていて、そして、
前
まえ
には
青
あお
い
青
あお
い
海
うみ
が、うねり、うねっているのが
見
み
られたのです。
日
ひ
の
光
ひかり
を
浴
あ
びて、ちょうは、いくらか
元気
げんき
が
出
で
てきました。そして、どこかの
辺
あた
りに、
花
はな
が
咲
さ
いてはいないかと、ひらひらと
舞
ま
い
上
あ
がったのでした。けれど、
風
かぜ
が
強
つよ
くて、ややもすると
傷
きず
ついた
羽
はね
が、そのうえにも
破
やぶ
れてしまいそうでした。やっと、
砂
すな
の
丘
おか
に
黄色
きいろ
な
花
はな
の
咲
さ
いているのを
見
み
つけて、その
花
はな
の
上
うえ
にとまりました。
黄色
きいろ
な
花
はな
は、ちょうど
星
ほし
のように
咲
さ
いていました。そして、
風
かぜ
に
吹
ふ
かれて、
頭
あたま
を
地
ち
につけていました。あまりみつばちもいなければ、また、ほかのちょうの
姿
すがた
も
見
み
えませんでした。
花
はな
は
黙
だま
っています。
海
うみ
の
上
うえ
では
鳥
とり
が
鳴
な
いていました。なんとなく、
悲壮
ひそう
な
景色
けしき
であったのです。
ちょうは、じっとして、
終日
しゅうじつ
、その
花
はな
の
上
うえ
に
止
と
まっていました。もとの
野原
のはら
へ
帰
かえ
ろうと
思
おも
っても、いまは
方角
ほうがく
すらわからないばかりか、
遠
とお
くて、
傷
きず
ついた
身
み
には、それすらできないことでありました。
たちまち、
海
うみ
の
上
うえ
が
真紅
まっか
に
燃
も
えました。
夕日
ゆうひ
が
沈
しず
むのです。この
光景
こうけい
を
見
み
ると、ちょうは、ふたたびばらの
姿
すがた
を
思
おも
い
出
だ
しました。もう
永久
えいきゅう
に、あの
姿
すがた
が
見
み
られないと
思
おも
うと、ちょうは、また
物狂
ものくる
おしく、
昨日
きのう
のように、
空
そら
高
たか
く
舞
ま
い
上
あ
がったのです。
美
うつく
しい
花弁
かべん
のように
傷
きず
ついたちょうの
姿
すがた
は、
夕日
ゆうひ
に
輝
かがや
きました。
強
つよ
い
風
かぜ
は、
無残
むざん
にちょうを
海
うみ
の
上
うえ
に
吹
ふ
きつけました。そして、たちまち
怒涛
どとう
は、ちょうをのんでしまったのです。
――一九二二・三作――
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(1)
100%
踩一下
(0)
0%
热门TAG:
上一篇:
ちょうと怒濤(1)
下一篇:
ちょうと三つの石(1)
收藏
挑错
推荐
打印
推荐内容
热点内容
宝石商(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
僕が大きくなるまで_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わない娘(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
不思議な鳥(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
町のお姫さま_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
蝋人形(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
老婆(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わなかった少年(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わなかった少年(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
森の暗き夜(3)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
论坛新贴