英语
韩语
法语
德语
西班牙语
意大利语
阿拉伯语
葡萄牙语
越南语
俄语
芬兰语
泰语
丹麦语
对外汉语
日语学习网
TAG标签
收藏本站
网站地图
RSS订阅
TAG列表
关键字列表
日语词典
日语翻译
首页
日语入门
高考日语
日语听力
日语口语
日语阅读
日语词汇
日语语法
日语考试
走进日本
日语歌曲
日语下载
日语背单词
搜索
搜索
热门标签
日本名家名篇
日语名篇
作品合集
分享到:
日语童话故事
日语笑话
日语文章阅读
日语新闻
300篇精选中日文对照阅读
日语励志名言
日本作家简介
三行情书
緋色の研究(血字的研究)
四つの署名(四签名)
バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬)
恐怖の谷(恐怖谷)
シャーロック・ホームズの冒険(冒险史)
シャーロック・ホームズの回想(回忆录)
ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记)
鴨川食堂(鸭川食堂)
ABC殺人事件(ABC谋杀案)
三体
失われた世界(失落的世界)
日语精彩阅读
日文函电实例
精彩日文晨读
日语阅读短文
日本名家名篇
日剧台词脚本
《论语》中日对照详解
中日对照阅读
日文古典名著
名作のあらすじ
商务日语写作模版
日本民间故事
日语误用例解
日语文章书写要点
日本中小学生作文集
中国百科(日语版)
面接官によく聞かれる33の質問
日语随笔
天声人语
宮沢賢治童話集
日语随笔集
日本語常用文例
日语泛读资料
美しい言葉
日本の昔話
日语作文范文
从日本中小学课本学日文
世界童话寓言日文版
一个日本人的趣味旅行
《孟子》中日对照
魯迅作品集(日本語)
世界の昔話
初级作文
生活场境日语
時候の挨拶
グリム童話
成語故事
日语现代诗
お手紙文例集
川柳
小川未明童話集
ハリー・ポッター
返回首页
当前位置:
首页
»
日语阅读
»
小川未明童話集
» 正文
点(1)
时间:
2022-11-26
进入日语论坛
核心提示:点小川未明その頃この町の端はずれに一つの教会堂があった。堂の周囲まわりには紅い蔦つたが絡み付いていた。夕日が淋しき町を照
(单词翻译:双击或拖选)
点
小川未明
その頃この町の
端
はずれ
に一つの教会堂があった。堂の
周囲
まわり
には紅い
蔦
つた
が絡み付いていた。夕日が淋しき町を照す時に、等しくこの教会堂の紅い蔦の葉に鮮かに射して匂うたのである。堂は、西洋風の尖った高い屋根であって、白壁には大分
罅
ひび
が入っていた。
日曜になっても余り信徒も沢山出入しなかった。
その教会に
計算翁
けいさんおう
と
渾名
あだな
された
翁
おきな
が棲んでいた。
計算翁は牧師である。肩幅の広い、ガッシリした六十余歳の、常に鼠色の洋服を着て、半ば白くなった
顎髭
あごひげ
をもじゃもじゃと
延
のば
して、両手でこれを
披
ひら
いている。会堂の両側は
硝子窓
ガラスまど
である。外の
扉
ドア
を開けて入ると、幾つかの椅子が行儀よく並んでいる。その数は
凡
およ
そ五十ばかりもある。正面に高く壇があって、
其処
そこ
に一脚のテーブルが置かれて、
背後
バック
は半円形にたわんで喰い込んでいた。壁は
凡
すべ
て白く塗ってあった。其処で計算翁は日曜毎にあつまる町の人達に向って説教した。けれど毎週つづけて来るような信者は二人か三人位いで、
大抵
たいてい
は遊び半分に来る人が多い。いつも人の数は二十に満たなかったけれどこの翁は、町の子供
等
ら
に慕われていた。翁は冷静な頭を持っている。それで算術が上手であった。町の子供には毎夜六時から八時頃まで、特に日曜の時には午後の二時から六時までという風に算術の稽古を
授
さず
けていた。それで信徒でなくても、町の子供等はこの教会に出入して翁をば算術の先生! 先生! と呼んでいた。処からしていつしかこの翁をば誰れ言うとなく計算翁と呼ぶに至った。
翁
おう
は、
半白
はんぱく
の髪の延びた頭を抱えて、教壇のテーブルに向って、
+
プラス
、
-
マイナス
、
×
マルチプライ
の講義をやる。時にはその
物憂
ものう
そうな皺の寄った顔を上げて、眼の前のベンチに居並んだ子供に
対
むか
って哲学や、神話の講義なども分り易いように物語ることがある。翁の半生を知る人は
稀
まれ
であった。旅の人である。この教会の牧師になって来てから、はや三年となった。それ以前に彼の妻たるべき人は死んだと見えて、
此処
ここ
に来た時は一人であった。この蔦の絡んだ教会堂に住んで、別室には家なしの労働者夫婦を同居させて居た。彼が教壇の上に立って、讃美歌を捧げる時のその声は、高い、太い声だけれど、また
傷
いたま
しい、
悲
かなし
みを
帯
お
んだ
何処
どこ
やら人に涙を催させるような処があった。――或人は、計算翁をば失恋の人だといった者もある。
翁は決して、
饒舌愛嬌
しゃべるあいきょう
のある人でない。
極
ご
く沈んだ憂えを帯んだ額に八の字を寄せて、
蓬
よもぎ
のように
蓬々
ほうほう
とした半白の頭を両手でむしるように
悶
もだ
えることもあるかと思えば、また快活に語って
恰
あた
かも神々しい天の光を認めたように浮き立つ場合がある。けれど
何方
どっち
かといえば無愛想な、構わぬ人であった。或時には冷たく見えたのは事実だ。
日曜日になると説教がある。また午後からになると子供が数学を習いに来る。その時には
無賃
ただ
で置かれた家なしの女房は、
後
うしろ
の
扉
ドア
を開けて出て来て、ストーブに
薪
たきぎ
を
投
くべ
て行く。家なしの夫は昼間は
働
はたらき
に出て夜帰って来る。留守に女房が、教会堂の留守を
兼
か
ね、翁の世話をしている。とはいえ決して翁はこの女房の世話にならなかった。
食物
たべもの
から、衣服の事すべて自分のことだけは自分でした。ただストーブに薪を投たり、
戸閉
とじまり
の注意位この女房に
委
まか
してあるばかりであった。この女房というのは、
二眼
ふため
と見ることの出来ない不具者である。
頭髪
かみのけ
は赤くちぢれて、その上
眇
すがめ
で、
跛
ちんば
であった。夫というのは
懶惰者
なまけもの
の、酒飲みで
普通
あたりまえ
の人間でない。けれど翁は
斯様
こんな
者でも自分の傍に
置
おい
て意とせなかった。翁は人の来ない時でも、独り演壇の上に書物を開いて、両側の
色硝子
いろガラス
に夕日の輝く時分まで熱心に書見に
耽
ふけ
っている場合がある。教会堂は町の
通
とおり
から少し奥に入って、物音が聞えずに昼でも静かである。後の扉がギーと開くと、赤目の眇で跛の頭髪のちぢれた女房が薪を小脇にかかえて、妙な歩みつきで出て来ると、じろりと翁の方を盗むように見て、ストーブに薪を投げ入れて、また妙な足つきで奥の方へ入ってしまう。別に礼儀も何も知らない彼等のことだから、翁に対しても言葉一つかけるでもない。翁はまた熱心に下を向いて書物を読んでいて
此方
こちら
を見ようともしないのである。やがて、あたりが静かになると、遠くの遠くで、何やら物売の笛の音が聞える
黄昏
たそがれ
の時刻となる。
この時、翁はやっと頭を上げて、側の色硝子の張ってある高窓の方を見ると、急に張りつめていた胸の力が衰えて、遠い
感
かんじ
がして、知らずに眼に熱い涙が湧いて「ハーッ。」と溜息を洩らすのである。ああ、彼が故郷を思い出すのは、
僅
わず
かにこの一瞬時あるばかりであった。翁は、机の上の書物を伏せて、手を合せて指を組んで、頭の上に
当
あて
て
俯向
うつぶ
して、神に何をか祈る……翁が初めの五年、六年は斯様風のものであった。
それが或年から、全く翁の
身形
みなり
や、信仰が変ってしまった。
翁は或時、赤目の
跛
びっこ
を
拳
こぶし
で
擲
なぐ
った。こんなことは今迄の翁に決してなかったことだ。翁は日頃着ていた鼠色の服を脱いで、全く裾の長い真黒の喪服に着換えてしまった。
而
そ
して頭髪をも剃り落して、真黒な
頭巾
ずきん
を被った。今迄何処か人
懐
なつかし
そうな柔和であった眼は、
険
けわ
しくなって、生徒に対する挙動まで荒々しくなったのである。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%
热门TAG:
上一篇:
ちょうと怒濤(2)
下一篇:
手風琴(1)
收藏
挑错
推荐
打印
推荐内容
热点内容
宝石商(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
僕が大きくなるまで_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わない娘(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
不思議な鳥(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
町のお姫さま_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
蝋人形(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
老婆(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わなかった少年(1)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
笑わなかった少年(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
森の暗き夜(3)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网
论坛新贴