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どこで笛吹く(1)

时间: 2022-11-28    进入日语论坛
核心提示:どこで笛吹く小川未明一ある田舎いなかに光治こうじという十二歳さいになる男おとこの子こがありました。光治こうじは毎日まいに
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どこで笛吹く

小川未明


ある田舎いなか光治こうじという十二さいになるおとこがありました。光治こうじ毎日まいにちむら小学校しょうがっこうへいっていました。かれは、いたっておとなしい性質せいしつで、自分じぶんのほうからほかのものに手出てだしをしてけんかをしたり、悪口わるくちをいったりしたことがありません。けれど、どこの学校がっこうのどのきゅうにでも、たいてい二、三にんは、いじのわる乱暴者らんぼうものがいるものです。
光治こうじきゅうにも、やはり木島きじまとか梅沢うめざわとか小山こやまとかいう乱暴らんぼうのいじ悪者わるものがいて、いつもかれらはいっしょになって、自分じぶんらのいうことにしたがわないものをいじめたり、かせたりするのでありました。光治こうじごろから、あそびの時間じかんにも、なるたけこれらの三にんかおわせないようにしていました。
学校がっこう運動場うんどうばにはおおきなさくらのがあって、きれいにはなきました。そしてはなさかりには、教師きょうし生徒せいとも、そのしたにきて、あそ時間じかんにはあそびましたが、それもわずか四、五にちあいだで、かぜいて、あめると、はなあらられたように、こずえからってしまい、はいつかなつになりました。そうなると、もはやこのしたにきてあそぶものがありません。
光治こうじは、そのしたにきたのでありました。そこは運動場うんどうばかたすみであって、かなたには青々あおあおとしていねのがしげっているえ、そのあいだうまいてゆく百しょう姿すがたなどもえたりするのでした。
そのときおもいがけなく、れい木島きじま梅沢うめざわ小山こやま乱暴者らんぼうものが三にんでやってきて、
「やい、こんなところでなにしているんだい、弱虫よわむしめ、あっちへいって兵隊へいたいになれよ。」
と、三にん口々くちぐちにいって、無理むり光治こうじきたててれてゆこうといたしました。
ぼくはらいたいから、けることができない。」
と、光治こうじはいいました。
「うそをつけ、はらなんかいたくないんだが、兵隊へいたいになるのがいやだから、そんなことをいうんだろう。よし、いやだなんかというなら、みんなでいじめるからそうおもえ。」
ぼくは、いやだからいやだというんだ。ぼくのかってじゃないか、きみらはきみらであそびたまえ。」
と、光治こうじはいいました。
「なまいきなことをいうない、よしおぼえていろ、かえりにいじめてやるから。」
と、三にん口々くちぐち光治こうじをののしりながら、した見返みかえってあっちへいってしまいました。
にんはあっちへゆくと、みんなにかって、光治こうじあそんではならない、もしだれでも光治こうじあそぶものがあれば、そのものも光治こうじといっしょにいじめるからそうおもえといったのでありました。ほかのものはだれひとりとしてこころうち光治こうじをにくんでいるものはありませんけれど、みんな三にんにいじめられるのをおそれて、光治こうじといっしょにあそばなかったのでありました。
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