日の朝ごはんは、パンがいいなと思っていると、かならずパン
をやいてくれる。今日は荷物がおもいから、えきまでむかえに
来てほしいなと思う日は、かいさつ口におじいちゃんがいる。
どうして、おじいちゃんは私の考えていることがわかるのだ
ろう。私だけでなくほかのみんなのこともわかるのかたしか
めるために、弟に聞いてみた。
「おじいちゃん、ぼくのこと全ぜんわかってないよ。」
と、弟は言う。私の心の中だけがわかるみたい。ちょっとうれ
しくなった。おばあちゃんに聞いてみると、おばあちゃんは、
「おじいちゃんとかおちゃんは、い心伝心。」
と言う。い心伝心とは、じ書を引いてみると言葉にしなくて
も、考えていることがおたがい伝わることと書いてある。どう
して伝わるのだろう。ママに聞いてみた。ママは、
「おじいちゃんは、いつもあなたのことを考えていてくれる
のよ。」
と言った。ほっとした。おじいちゃんは、いつも私がこまらな
いように、わすれ物がないか、べん強でわからないところはな
いかと気にしてくれる。なわとび大会の前の日は、おそくま
で、私のなわとびの練習を見ていてくれた。私が社会の地図記
号をおぼえていると一しょにおぼえてくれた。それに私のく
つが毎日ピカピカなのは、おじいちゃんが毎日、みがいてくれ
るからだ。それなのに私はおじいちゃんに、ありがとうを言え
ていない。毎日、してもらうことになれてしまっていた。
い心伝心ならば、私もおじいちゃんの気もちがわかるよう
にならなければと思う。おじいちゃんがよろこんでくれるこ
とがしたい。明日は、おじいちゃんの七十才のおたん生日だ。
私は、おじいちゃんとれん習した森の音がく家をふえでふこ
うと思う。それから、さい近、こしがいたいと言って、こしをお
さえて歩いているので、こしをマッサージしてあげようと思
う。よろこんでくれるといいなと、思う。これからは、今まで、
してもらった分、ありがとうの気もちをこめて、おじいちゃん
の気もちを考えていきたい。きっと、おじいちゃんはおどろく
はずだ。どうして、かおりは、ぼくの考えていることがわかる
のだとおじいちゃんに思ってもらえるまで、がんばってみよ
うと思う。でもその前に、おじいちゃんにありがとうを言お
う。おじいちゃん、これからもずっと一しょにいてね。