行ってくれます。わたしがおぼえていないくらい小さい時か
ら、つれて行ってくれていたそうです。
いつもは、車で出かける事が多いけど、七夕まつりの時は、万
葉線にのって出かけます。わたしは、それがすごく楽しみです。
電車が来るのを待っている時、すごくあつかったです。おば
あちゃんは、
「あっついねー。」
と、言いました。電車が来て、電車にのると、クーラーがかかっ
ていて、すごくすずしかったです。わたしが、気もちが良いと
思っていると、おばあちゃんが、今度は、
「さむくない? 」
と、聞いてきました。あつくなったり、さむくなったり、おばあ
ちゃんは、いそがしいなと思いました。
終点の高岡駅口に着きました。去年は、工事中だった駅が、
新しくなっていました。すると、おばあちゃんは、
「きれいやねー。すごいねー。どこから出ればいいがか
ねー? 」
と、いそがしく言いました。
七夕まつりの会場に着くと、金魚すくいのやしがあって、わ
たしとお兄ちゃんがやりたいと言うと、おばあちゃんは、バケ
ツを紙ぶくろから出して、
「いっぱいとられ。」
と、言いました。だけど、わたしも、お兄ちゃんも一ぴきもとれ
なくて、ざんねんな顔をしていると、おまけで、金魚をもらえ
る事になりました。やしの人が、ふくろに金魚を入れようとす
ると、おばあちゃんが、
「せっかくバケツ持って来たから、バケツに入れてくれる? 」
と、言いました。せっかくおばあちゃんは、用意してくれてい
たけど、本当は、わたしは、はずかしかったです。なぜかという
と、この後ずっと、金魚が入ったバケツを持ったおばあちゃん
と一緒に歩く事になるからです。まわりの人に見られている
と思うと、はずかしかったです。だけど、おばあちゃんは平気
な顔をして、
「次、ベビーカステラ食べる? 」
と、言ってきます。わたしはだんだんはずかしい事がどうでも
よくなってきました。それに、バケツの中の金魚は広々してい
て気もち良さそうです。おばあちゃんは、金魚の事を考えてバ
ケツを持って来たのかなと思いました。
おばあちゃんは、わたしの事を考えたり、金魚の事を考えた
り、いそがしいです。来年は、わたしがバケツを持って行こう
かなと思います。