「だれのおとうさん? 」
ようちえんで、おともだちがおとうさんにききました。
「いしいあかねです。」
と、おとうさんはこたえました。
わたしはいつも、ようちえんバスか、おかあさんのおむかえ
でかえっていました。なのにおとうさんがむかえにきたので、
わたしはびっくりしていそいでくつをはきました。
そのまえのひのよる、おとうとのともきがコンコンとせき
をしていました。あさになってもきつそうだったので、おかあ
さんがびょういんにつれていきました。ともきはにゅういん
することになりました。ともきはひとりでにゅういんできな
いので、おかあさんがついていることになったのです。
そのあいだ、わたしはおとうさんとふたりでいることにな
りました。
わたしのおとうさんは、ときどきこわいし、ごはんをつくっ
たりはしません。みんなのためにおしごとをしているのでか
えってくるのもおそいです。いつもわたしがねたあとにか
えってきます。
でも、ともきとおかあさんがいないあいだ、おとうさんはや
さしくしてくれました。そうじをしたり、かたづけをしたり、
あらいものをしたり。おとうさんは、おかあさんのかわりに
なってくれました。
おとうさんはあさごはんにきいろいチャーハンをつくって
くれました。たまごとにんじんのチャーハンです。にんじん
はこまかくきってありました。おかあさんがつくるチャーハ
ンとちがったけど、すごくおいしかったです。おいしくてたま
りませんでした。おかわりしました。
ともきとおかあさんがいなくてちょっとさみしかったです。
でもおとうさんがいたからだいじょうぶでした。ごはんもお
いしくたのしくたべられました。
おとうさん、いつもわたしたちのためにおしごとがんばっ
てくれてありがとう。おとうさんのチャーハン、とてもおいし
かったよ。こんどは、わたしもいっしょにつくるからね。
おとうさん、だいすきだよ。