【第四章の人々】
大オホ彦ビコノ命ミコト
七族の始祖とされる四道将軍のひとり
孝元天皇の長男とされる人物で、母は穂ほ積づみの臣おみの遠祖とされるウツシコヲの
妹ウツシコメ。崇神天皇の四道将軍のひとりとして北陸に派遣されるが、その途上でタケ
ハニヤスヒコの謀反を知り、これを討った。
北陸で各地を征服して帰京し、『日本書紀』では、のちには出雲の振ふる根ねを滅ぼす
功績をあげた。安倍臣、膳かしわでの臣おみ、阿あ閉への臣おみ、狭さ狭さ城きの山やま
の君きみ、筑紫国造、越国造、伊賀臣の七族の祖とされ、埼玉県稲いな荷り山やま古墳で
出土した鉄剣に刻まれた文に彼らしき名が見える。