【第七章の人々】
意オ祁ケノ命ミコト・袁ヲ祁ケノ命ミコト
隠していた身分を明かし即位した兄弟
イザホワケ(履中天皇)の子であるイチノヘノオシハの息子たち。父親がオホハツセ
(雄略天皇)に殺されたあと、播磨に逃れ、身分を隠して下男となって生きていた。だ
が、たまたま役人が主家に立ち寄った際、身分を明らかにした。
清寧天皇は子がないまま没していたので、兄弟は宮中に迎えられて皇位に就くことと
なった。互いに譲り合ったが、兄の意祁命が弟の勇気を称えたので、まずは弟のヲケが顕
宗天皇として即位し、その死後に兄のオケが仁賢天皇として即位した。