日本語の大きな特徴には、(注1)母音が多いということ以外に、唇をあまり使わずに、口の奥で構音する(言葉をつくる)という点もある。つまり、(注2)口元を動かさずに、喉で言葉を作ってる感じだ。だから、日本語をしゃべっていると、能面とかポーカーフェースといわれる無表情な顔になる。外国人にとっては、これがすごく(注3)不気味に思えるらしい。 (中略)
試しに、鉛筆かボールペンか何かを横向きに銜えてしゃべってみよう。
日本語だとちゃんと聞き取れるようにしゃべれるが、たとえば英語だと、何言ってんだがわからなくなる。日本語は口の
奥で構音するが、英語などは口の(注4)先っぽで構音するからだ。口の先っぽに「口かせ」をはめられちゃうと、どうにもならないのだ。
中国語でも「口かせ」をはめると、何いってるんだわからなくなる。というよりも発音すること自体、ほとんど不可能になってしまう。同じアジアのお隣さんの国でも、全然違うのだ。
(注1)母音:声が口の中で通路を防げられずに出される音。日本語では「あ、い、う、え、お」の音 (注2)口元:口の周辺 (注3)不気味:なんとな気味が悪いこと(注4)先っぽ:先のところ
問1 「これ」とあるが、何のことか
1 母音が多いこと 2 表情を変えずにはなすこと 3 喉から音が出てくること 4 発音の仕方が違うこと
問2 文中の「口かせをはめる」の説明として正しいものはどれか
1.口元を見せないように能面を顔につけること 2.口があかないように、唇を閉じたママにすること
3.唇が動かないように、細長い物を横に加えること 4.小さい声でしか話せないように、口の周りに布をかぶせること