場面:レストランで
治:おい、もう食べたいものはないのか?もっとどんどん頼んでもいいんだよ。
智子:ううん。もうおなかいっぱい。たーくさん食べたもん。
治:遠慮すんなよ。今日おれのおごりだから、好きなだけ注文しろ。デーザトは?
智子:えーと、じゃあねえ。最後にショートケーキ食べてもいい?
治:ああ、いいよ。そうだ、帰りにどっかブディックでも寄ってかないか?ほし服、なんか買ってやるよ。靴でもバッガでもいいいんだぞ。
智子:ええ?どうしたの?いったい。今日はやけに優しいと思ったら、今度はプレゼント?怪しいなあ。なんか下心があるんでしょう。
治:ないよ。そんなもん。ただ、智子が好きだから、智子を喜ばせてやりたいだけだよ。
智子:うわー、ますますおかしい。普段そんなこと全然、口にも出さないくせに。
治:なんだよ。人の好意は素直に受け取れよ。おれはお前の喜ぶ顔が見たいんだ。
智子:ひゃー.そんなせりふ始めて聞いた。でも、とっても嬉しいわ。
治:そうか、それはよっかた。どうやったら智子がもっと喜んでくれるかなあって、さっきからずっと考えてんだ。
智子:嬉しい。治がそんなふいに私のことを考えてくれるなんて。
治:じゃあ、ほかにどんなことをすれば嬉しいか?
智子:そうねえ、これからも治がずっと優しくしてくれれば、もうなにもいらない。
治:そんなこと言わずに。お前がほしい物はなんでも買ってやるから。前からいつも言ってただろ/新しいスーツとワンピースがほしいって。買ってやるよ。
智子:えー、だって、ものすごく高いのよ!そんなことしたら、お金飛んじゃうよ!
治:こんなこと気にすんなって。今、給料もらったばかりで、懐があったかいんだ。
智子:ほんと?私ね、すっごく気に入って目を付けたものがあるんだけど、手が出せなくて、ずっと我慢してたの。あとね、そのワンピースに合うブローチもあるの。
治:ブローチだろうがネックレスが指輪だろうが、なんでも買ってやる。
智子:ほんとに?なんだか夢みたい。ありがと、治。大好きよ。
治:知ってるよ、そんなこと。それから、特大の花束もだ。どおだ?
智子:わあ、もう嬉しくって嬉しけって、どうにかなっちゃいそう。
治:そんなに嬉しいか。
智子:うんっ!今まで付き合ってて、こんなに嬉しかったことなかたわ。もう最高の気分よ。
治:そうか、おれも嬉しいよ。ところで、今日は何曜日だ?
智子:え、日曜日でしょう?
治:じゃあ、何月何日?
智子:えーっと、4月1日でしょ?なによ、だしぬけに——。あっーー!!
治:はは、やっとわかったか。鈍い奴。
智子:ひどーい!だますなんて!あんまりだわ!